【Q:K】完璧すぎる彼女は【all】 (ページ26)

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完璧すぎる友人ページ26

僕が初めて彼女と会ったのは、とある図書館でだったかな。

その頃の僕の日課は図書館へ行って閉館時間まで本を読むこと。その後はオフィスへ行って仕事をする。

その図書館は基本的に受付の人以外いない。利用者が僕一人なんじゃないかって思うぐらい誰も来ないのだ。故に作業をしたり読書をするのに最適な場所だった。

本の虫、と言われても良い程に本を読んでいた僕。福良には「読みすぎ！」と怒られるぐらい。

今日も福良に怒られるかな....そう思いながら図書館へ。中へ入ると誰もおらず、やっぱり一人貸し切り状態。

....と思っていたが、並んだ椅子の隅の席に座る人影を見つけた。髪は白く、川上ぐらいの長さ。後ろから見ても痩せていることが分かる。

ここに人がいるなんて初めて見た。僕が入り口で立ち尽くしていると、それを見ていた受付の人に話しかけられた。

受付「彼女、河村さんがいない時にいつも来ている方です。本が好きらしくて、いつもあの席でお読みになっています」

話を聞いた後、少し頭を下げて僕も本を手に取り席につく。因みに彼女の席の真後ろだ。ここが僕のお気に入り。

いきなり後ろの席に座られるのは嫌かなと思いながら着々と読み進める。彼女と自分が捲るページの音しか響いておらず、快適な空間だった。

暫くして彼女は立ち上がり、もとの場所に本を戻して帰って行った。僕は彼女が戻した本を1冊ずつ手に取る。

河村「かがみの孤城、蜘蛛の糸、君の膵臓を食べたい、容疑者Xの献身、か....」

ノンジャンルだな、色んな種類が好きなのか。話が合いそうだ。

確認し終えた丁度その時、図書館が閉まるチャイムが鳴り、オフィスに用事のなかった僕はそのまま帰路についた。