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伊沢「QuizKnockに入って下さい!」

『お断りします』


このやり取りはもう何度目だろう。今日も返しが早いAちゃんは今、自習室で勉強中だった。申し訳ないことした、謝っとこ....。

今日は川上も連れてきた、というかついてきた。川上も久々に会ったらしく、より綺麗になった彼女を見て驚いていた。


伊沢「え〜....何でダメなの?」


この質問も何回もした。ただ彼女は断る理由を明確に教えてはくれず、諸事情で無理だと断られている。


『もう今回で11回目ですが』

伊沢「じゃあ12回目、QuizKnockに入って下さい!!」


頭を下げると上から軽い溜め息が聞こえてきて、ガサガサと文房具を鞄に入れる音がした。


伊沢「お願いします!」


ちょっと焦って大きい声が出ちゃったけど、それを無視して返事を待つ。片付け終わったAちゃんは立ち上がった。


『....どうして僕に拘るんですか?』


小さな声でそう問われた。俺は頭をあげて経緯を説明する。彼女は認める、という言葉に少しだけ反応した。何故かは分からないけどもう一押しだと思って説得した。




『....はぁ、分かりました。加入します』


説得を始めて30分、やっと首を縦に振ってくれた。嬉しくてつい「マジで!?」と叫んでしまったことは恥ずかしかったけど、本当に嬉しかった。

ただし、と彼女は俺を見て条件があると言った。


『ちゃん付けやめてもらえますか。“Aちゃん”って呼ばれるの、あまり好きじゃないので』


彼女曰く、名前をちゃん付けで呼ばれるのは嫌らしいが名字なら大丈夫だそうだ。境界線が何処なのかは分からなかったけど、彼女なりの考えがあるのだろうと承諾した。


こうして彼女は今、QuizKnockのライターとして働いている。



















ーーーーー桜舞は何事も決断が早い、何でもこなす完璧すぎるライターだ。

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作者名:神威-α | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年1月29日 5時

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