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季節はもう夏を過ぎたようだ。
街路樹が紅葉に色付く。
愛車を走らせながら、
家から少し離れたファッションビルまでやってきた。
繁華街とはいえ、平日だし
そんなに人が多くなくて良かった。
有名なブランドはひと通り揃ってる施設。
俺もたまに来る場所。
服屋は苦手だからもっぱら通販に頼ってるけど、
たまには実物見て選ぶのも良いだろう。
頼むから店員さん、
話しかけてこないでくれ。。
今日はごまかしのイヤホンが効かねぇんだよ、
何しろ連れがいるもんで…
あ、"ツレ"ってなんかいい響きだな。
『わぁ、広い！迷子になっちゃいそう、！』
加藤｢お前、携帯持ってねぇんだから
あんまはしゃいでどっか行くなよ？｣
『そこまではしゃぐ年齢じゃないです！もー！笑』
車を降りてから繋いでいない手と手。
公共の場にいるから仕方ないことではあるけれど、
少し"テザミシイ"。
"口寂しい"的な。
手の場合はなんて言うんだっけ？
んなもんねぇか。笑
何となく買い求めているものを探して
ぐるりとショップを見回す。
コイツに似合いそうなブランドってなんだ…？
わっかんねぇー…
取り敢えず、
足のサイズの合う靴を買ってやりたい。
加藤｢好きなブランドある？｣
『んー、…そんなにこだわり無いからなぁ』
加藤｢欲しい靴は？スニーカー？ブーツ？あとは｣
パンプスとかヒールはよくわかんねぇよ？
って言おうとしたら、
この子が急に立ち止まった。
てか距離が近ぇな、！
肩ぶつかりながら歩いてんじゃん！
ほぼ手繋いでるのと同じ！笑
なんだよ首輪とリード要らねぇじゃねぇか
いい子すぎるだろ
『ここがいい！！』
加藤｢え？｣
彼女の視線の先を見る。
加藤｢コンバース？｣
『うん！ハイカットのスニーカーがいいなぁ』
加藤｢へぇ、意外と明確だな。笑｣
確かにコーディネートは組みやすいし、
脱ぎ履きもしやすい。重さも無いし。
加藤｢好きなの選んでらっしゃい、
…ってもう行ってるし｣
『この色可愛い〜！でも無難に黒か白、？』
娘がいたらこんな感じだろうか。
、いやいやその考えはおかしい。やめよう、！
『これどぉー？』
加藤｢みどりってオイ。これは…いじってる？笑｣
『ううん、いたって真剣！笑』
加藤｢わかりずれぇな！小山かよ笑｣
そういや最近、
小山がマイクとイヤモニの色を緑に変えた。
キャンプにハマってるからだってさ。
ちなみに俺は白。まっすーは黒。
…どうでもいいな笑
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作者名：白うさぎ | 作成日時：2022年11月29日 15時
