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先生の大学 ページ10

そんな茶番は置いといて。


「で?どこ行きたいん」

「まだ決まってないんです。
だから相談しようと思って。」

「あぁ、そうなんや。
てっきり決まってるんかと思ってたわ」

「やりたいことも見つからんし、
どこの大学目指せるかもあんまり、、、」

「調べてないん?!」

「調べましたよ(笑)
でもなんかピンと来なくて、、、(笑)」


そう言って首を傾げると、
先生がおもむろにカバンから本を取り出した。


「"大学まるわかりBOOK"?なんすかそれ」

「大阪と兵庫圏内の大学が全部載ってんねん。
見てみる?」


ちょっと分厚めのその本を受け取って、
パラパラ捲ってみると細かいデータがたくさん。

見てるだけで気持ちが沈んでくる。


「ちなみに先生の大学はどこですか?」

「俺はー、、、ここ。」


示されたページに掲載されていたのは
兵庫でも上位に入るレベルの大学だった。

、、、嘘やろ。

この先生、こんな頭ええの?

確かにおかんは
ええとこの大学通ってるって言ってたけど、、、?


「信じられへんみたいな顔すんなや」

「だってこんな頭ええとこ、、、!!」

「俺が行ってるはずないって?(笑)」

「そ、そゆことです!!」

「面と向かって、失礼な(笑)
裏口入学ちゃうで、ちゃんと一般で現役合格やねんから」

「ほぁ、、、」


頭ええ人は変な人多いって、それ当たりやわ。

変人や、この人は。

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作者名:水無月こすも | 作成日時:2021年8月16日 20時

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