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廊下は元通り、ぼろぼろになっていて、気配も一切感じない。空も、真っ白になっていた。
縁切たちは近侍部屋に戻り、写真立てを前に、たたずんでいた。
「はやく見なよ」
「うるせぇ、お前はさっき見なかったからそう言えるだけだろ」
「見たっていっただろ」
縁切の手は、写真立ての左端をもつだけで、いっこうに見ようとしない。
仕方ない、と右端を掴む。
「せーので見るよ」
「せー、の」
縁切はあの写真が脳裏に浮かび、一瞬手を止めたが、切人の勢いがあったため、その写真立ては表をむいた。
「普通の写真だ」
なにをそんなに躊躇ってたんだよ、そんな切人の呟きは後で殴るとして、縁切は写真立てをじっと見つめ、その端を指先で撫でる。
「……よく見てみろ、幸せそうな顔した写真だろーが」
縁切は写真に写る刀たちのように微笑んだ。
この本丸の始まりの写真だろうか、初期刀の加州と初鍛刀の五虎退だ。真ん中には審神者がいる。
審神者がなぜあのような行動に陥ったのかはわからないし、予想もできない。だが、幸せだったのだろう。審神者も。
自分勝手な妄想だが、そう思わなければやっていけない。
切人の腰に引っかけてある破片の袋が目に入った。重量感のない袋に違和感がする。
「おい、それ破片入ってるか？」
切人はきょとりと間を開けてから、重さがないことに気づいたのか、ばんっ、と自分の太ももに響くぐらいのはやさで確かめる。
「破片がない」
(顔)
呆然とした顔をフォルダにおさめながら悪態をついておく。
切人は袋をを裏返している、上下にふっても少し中のゴミが出てきただけで、破片が地面に落ちることはなかった。
ーー
ごめんなさい、更新サボってました。
語彙力がなさすぎて文章が矛盾を起こしている気がしまくるのですが、ご了承ください。
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作者名：お清 | 作成日時：2019年5月30日 13時
