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「もしもし。どうした?」

剛典 「あ、咲?いま何してる?」

  「今?もう寝ようと思ってたところ。」

剛典「そっか。良かった。ちょっと声、聞きたくなって。」

  「ねぇ、もしかして剛典緊張してる?」

剛典「そりゃ、緊張するよ。咲とずっと一緒にいたいし。」


私の顔は今真っ赤だ。
いつになってもたまに言ってくるこういう彼の言葉には慣れない。

  「剛典、明日がんばってね。私も頑張るからさ。剛典と同じところ行きたいもん。」

剛典「うん。ありがとう。同じところ行こうな!おやすみ。」

  「おやすみ。」


短かったけど幸せな時間だった。

そしてそれは私にとってとても力になるものだった。
何かが解けたように私の気持ちは和らいだ。

きっと彼はわかっていたんだろう。
私がガチガチに緊張していることを。

勉強しているときからずっと、手の震えが止まらなかった。
でも今はもう震えは止まっていた。


私はアラームをセットして眠りについた。

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作品ジャンル:タレント
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作者名:A29 | 作成日時:2020年3月15日 18時

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