春風が吹く頃に (ページ4)

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花「どうしたの？ボッートしちゃって。」
　「さ、さっき……」

私はそこまで言いかけてやめた。

そんなことを言っても笑われるだけだと思った。
図書室で同じ本を手に取ろうとして恋に落ちたなんて、え？恋に落ちた？私好きなの、かな？

好きかどうかはわからないけど、気になっているのは確かだ。

花「あの～顔、真っ赤なんですけど～？恋でもしましたかぁ～？？」
　「え？え？ど、ど、どうして花さんそ、それを、な、なんでわかるんですか？」
花「え？図星？適当に言ってみただけなんだけど。」

花さんはそう言いながら私をみて笑っていた。

　「適当なんですか？」
花「うん、適当。でも、そんなに顔赤くして焦るからビックリしたよ～。それで～？何があったの～？隠し事はなしよ～。」

私はせっかく出来た友達を失うのが怖くて、彼女を教室の隅の方に連れていきさっきのことを話した。

もちろん、私が彼のことを気になってしまったことも全て。

　「って言うわけなんです。」
花「何そのわかりやすい恋の始まり。まぁ、ところでその人誰なの？先輩？同級生？名前は？」
　「…なにも、知らないです。」
花「まぁ、走って逃げてきちゃったんだしそうよね。って言うか、まだ学校始まって2日しか経ってないんですけど～。あ、あとタメ語でいいから。」
　「わかりました。2日、、そうですよね…そうだよね。でも、まだ気になるだけだから！好き？ではないよ？！」

へぇ～と花さんはニヤニヤしながら言ってきた。
この顔は絶対に信じてない。