春風が吹く頃に (ページ26)

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｢あ、桜だ。｣

風に吹かれて桜がなびいていた。

もうそんな季節か、、、
私が彼と出会った時も図書室の窓の外に桜が咲いていた。
春の訪れを感じる。

剛典｢綺麗だな。まぁ、咲には勝てないけどね。｣｢え？そんなことないよ…｣

私はにやけてしまった。

　｢やっぱりホテルで1日過ごさなくて良かったねぇ。暖かいし桜も海も綺麗だもんね。こんなの中々見られないよ。｣

あの後私たちは2時間ほど寝た。

しばらくベッドの中でイチャイチャしていた。
１日中こうしてようかって話になったけど、せっかく沖縄に来たんだし外に行くことになった。

剛典｢水族館もうすぐだよ。何みたい？｣
　｢う～ん。ペンギン！｣
剛典｢俺は、、、、、咲｣
　｢ちょっと、何言ってんの？いつでも見れるんだからちゃんと他のもの見てください！｣
剛典｢他のものねぇ、他の女子見てて良いってこと？｣
　｢そ、それはダメ！｣
剛典｢じゃあ咲の事見てていい？｣

私が何も言えずに黙っていると、彼はニヤニヤしていた。

剛典｢嘘嘘。ちゃんと魚も見ますよ。もちろん咲の事も見るけどね。｣

私は彼の手を握ってピッタリくっついた。

　｢早く行こ。｣