空腹に負けたよ ページ27
「夕永〜！！」
帰り道、百は用事があるとのことで私は1人で歩いていたけれど、後ろから大きな声で名前を呼ばれた。
振り返ると、大きく手を振りながらこっちへ向かってくる上鳴くんがいた。
「どうかしたの？上鳴くん」
「いやさ、実は頼みたいことがあって…」
「頼みたいこと？」
「あぁ。実はさ…」
もう１回俺の血を吸ってくれ！
パシン、と両手を合わせて懇願してくる上鳴くん。
そんな彼を私は冷たい目で見下ろす。
「やめてそんなゴミを見る目…」
「…たまにいるんだよ、君みたいな子」
血を吸われる時に感じる性的快楽にハマっちゃう子。
「上鳴くんはまだハマってはなさそうだけど、ちょっとした中毒性なくはないから…やめといた方がいいよ」
多分上鳴くんがこうなっちゃったのは、私が結構な量吸っちゃったからだ。
それは私の責任だし、ここで簡単にOKしてはいけない。
「そこをなんとか〜！…そうだ、今度なんか奢るからさ！」
「食べ物で釣られるような人間じゃない」
「頼むよマジで！ほら、あー…なんか好きなもん買ってやっから！」
「いらないし欲しいものない」
何度断っても粘り続ける上鳴くん。でも私も折れるつもりはない。
「な、頼むって…のわっ！？」
「わっ」
突然、上鳴がなにかに躓いてこっちに倒れ込んできた。
「っぶねー…悪ぃ夕永、大丈夫か！？」
別に押し倒されてきゃー！とかそういう展開はなかったから安心してほしい。ただちょっと目の前に彼の顔があるだけだ。別にどうもしない。
…いや、それは嘘。
これだけ至近距離だと、嫌でも相手の血の匂いってのがわかってしまって。
そしてあの時、上鳴くんの血を吸った時。
正直かなり美味しかった。
それともうひとつ。
今の私は訓練の後でお腹が減っていた。
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かすてら。(プロフ) - ロロロさん» ありがとうございます〜！吸血鬼…いいですよね…！ 更新頑張りますのでぜひこれたからも楽しんでください〜！ (2018年4月23日 0時) (
レス) id: 0a4934e586 (このIDを非表示/違反報告)
ロロロ(プロフ) - んんんんん……！！吸血鬼ネタ！最高です、私好みです。ありがとうございます…！更新頑張って下さい！ (2018年4月22日 22時) (レス) id: fc1c559d12 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら。(プロフ) - アニオタS.H★Bさん» 爆豪くんはガードが固そう…！頑張れ夢主ちゃん！ はい、頑張ります〜！！ (2018年4月22日 20時) (レス) id: 0a4934e586 (このIDを非表示/違反報告)
アニオタS.H★B(プロフ) - クゥ...！爆豪も吸われて性的感覚を味わえばいいのに！！更新頑張ってください！ (2018年4月22日 19時) (レス) id: bcf89e3f91 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら。(プロフ) - 軈猫になる山田。さん» ありがとうございます、そう言っていただけてとてもありがたいです…！これからも楽しんで読んでもらえたらとても嬉しいです、更新頑張りますね！ コメントありがとうございました！ (2018年4月22日 15時) (レス) id: 0a4934e586 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすてら。 | 作成日時：2018年4月11日 17時
