2 ページ25
抱きしめて、ほしい…
そのまんま、腕を伸ばしてみた
良:あおい、身体を動かすぞ〜
あ:うっ、うん…
良牙くんは私の身体を移動してくれた
まっ、まちがい…、ない…
おもいっきり、良牙くんに抱きついた
うっ、うれしい…
ほんとに…
あ:りょっ、りょう…、ぅがくん…、こっ、こわいの…、んこ、こわくてね…、こわくてね…ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、
おもいっきり、ぶつけたら、くるしくなってきた…
だっ、だめだ…、
息ができない…
だれかが背中をさすってくれた…
良:気持ちは十分に分かったから、しゃべるな…
あ:ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、うっ、うん…
あっ、あり…がと…
ちらっと見えた…
良牙くん…
なんか考えてる…
しっ、しりたい…
って思ってたら、良牙くんが私の眼をじっと見てきた
良:…あおい?
あ:…なっ、なに?
良:おめぇ…、最近、泣いたか?
あ:…どっ、どういうこと…?
わっ、訳が…、分からない…
良:最近、おもいっきり泣いた事、あったか?
なっ、ないない…
ぜんぜん、ないよ…
私は首を横にふった
良:…なら、おもいっきり泣きな。ついでに、音も聞こえづらいようにしてやっから
あ:しゃっ、シャツが…
よっ、よごれ…、ちゃう…
良:俺の事は気にすんじゃねぇ…。それ以上、言うと離れっちまうぞ?
いっ、いやだ…
いっ、一緒に…、いて…、ほしい…
それに…、
眼から涙が出てきそう…
私は顔を良牙くんの胸に当てた
あたたかい…
おもいっきり、ぶつけた
あ:うっ、うぁ〜ん!こっ、こわいよぉ〜、はっ、はやく元気になりたいのに〜、何でなの〜
おもいっきり、泣いた…
ぜんぶ、言ってみた
だって、もう…、限界だもん…
ほんとに、
はやく出たい…
一度でいいから…
部屋の外でいいから…
良:よしよし、もう大丈夫だ…、俺がいるからなぁ
良牙くんは私の頭をなでながら、私の両耳をふさいでくれた
なっ、なんで…?
りょっ、良牙くんの声…、聞きたいのに…
あ:…えっ?
片方の耳が開いた
良:俺がふさいだら、風の音が聞こえづらくなるだろう…?おめぇは、おもいっきり泣けりゃいい…
あ:あっ、あり…がと…
そっか…、私への負担が減らすためにしてくれたんだ…
うれしいな…
良:疲れたら、勝手に寝ていいからな…?
あ:うん…
私は良牙くんの胸に顔を当てた
どんどん、出てくる…
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:田中カオリ | 作成日時:2019年4月15日 17時