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赤：そう……ですか…。この事、稜に伝えてまいります
「おじさんがリビングに戻ってきた
何を話したんだろうな…？
早：…みんな、揃ってるな？
か：えぇ…
かすみさんが代表して、答えた
早：今、良牙くんから、あおいちゃんって子の話を聞いてきたよ…。
みんながおじさんの眼を見た
早：どうやら、身体はかなり弱いらしい…。今も熱が出てて、不安で仕方ないらしい…。もともと、心配性で寂しがり屋だ…。身体へのダメージがすぐ心にダメージが来て、良牙くんも離れられないらしい…
まじか…
か：…今もつらい思いをしてるの？
早：うん…、ずっと熱が出てて、うなされてるって良牙くんは言ってたな…
か：かわいそうに…
ア：…先生は、いるの？
早：一応な…。義理の兄の白金稜が主治医らしい、けど、そいつは今、NYに行ってて、研究に没頭しているらしい
乱：妹が大変だっていうのに、仕事かよ、そいつは
早：そうでもしないと、生活が成り立たないんだとさ…、同じ理由で、お姉さんのまゆみさんも仕事中だ…
乱：…他にいねぇのか？
早：白金稜の親友で、そこの家の執事である赤坂圭一郎っていうのがいる…、そいつが今はそこに住んでるそうだ
乱：そうっか…
一応、いるのはいるんだな
早：けど、あおいちゃんが元気になったら、NYに戻るそうだ
か：…じゃあ、ひとりぼっちって事？
早：そう…だね
か：かわいそうに…、ほんとうに…
ア：えぇ、それで言えなくなったのよ…。だって言える人がいないんだもん…
か：そうね…。
ア：…それで、良牙くん、引き取ってほしいって言ってるんだ
早：あぁ…。わしかかすみかがいるしな…
ア：おじ様は、頼りにならないもんね…
おいおい、あかね…
乱：…音は、どうだ？やっぱり、びびってんのか？
早：あぁ、今もすごい怖がってて、熱もなかなか下がらないらしい…。雨が窓にうちつける音でもね
乱：シャンプーが来たらどうなるって、良牙は言ってたんだ？
早：卒倒してしまって、翌日から熱が出てしまうだろうって言ってた…
ア：…それで、シャンプーともしゃべれなくなるの？
早：そこまでは聞いてないが…、可能性はあると思う…。一応、良牙くんには、こっちで対策を考えておくと言ってる
ア：そう…。なら、あとは、乱馬にお願いするわね
乱：おいっ、あかねっ！
ア：だって、そういうの得意でしょ、乱馬
あかねは、そう言って、部屋を出ていった
おいおい…
全部、おれ、まかせかよ…」
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作者名：田中カオリ | 作成日時：2019年4月15日 17時
