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155話 「悪い夢を見ているだけかもしれない」 ページ11

理鶯の元へと着いたのは夕方をまわってしまった。
キヨばあには風呂まで世話になってしまって……長居しすぎだし寛ぎすぎだし。
夕食の準備をしている様子の迷彩服が見え、その背中に呼び掛けた。

『理鶯』
「ん?……ああ、A。おかえり」
『魚、貰ってきたけど……時間ないなら塩焼きでいい?』
「問題ない。頼んだ」

ん、と返事して荷物をテントの中に放り投げた。理鶯の横に立てばチラリとこちらに視線をよこした彼。

「銀、戻さなくていいのか?」
『あー……』

腰に巻いた上着に差したままの木刀を指摘された。
何か適当な言い訳を考え付こうと模索したが結果零れたのは意味のない母音だけで、仕方なく小さな声で「銀」と呼ぶ。しゅるんとウサギの姿に戻った相棒は俺のシャツをよじ登り、肩に到着。理鶯に「キュイ」と挨拶した。









テントの中で横になっている。
さっきバッグを開けてみたところ、封筒が入っており案の定お札が数枚入っていた。
どう考えても銃兎さんの仕業だろう。いつの間に入れたんだ。
そう言えば、二郎からLINE来てたよな……返信は明日でもいいか。ってなことを考えていれば理鶯がテントに入ってきた気配がする。
俺の隣に寝ころび、後ろから抱きしめられる。相変わらず、俺よりも体温が高い。

「A」
『ん?』
「もう、大事ないか?」
『うん』
「そうか」

ちゅ、と旋毛にキスをされた。慣れてしまったものの気恥ずかしさは消えない。誤魔化すように少し身じろげばぎゅうっと理鶯の腕の力が強まる。

「銃兎から写真が送られてきた」
『本当に送りやがったかあの人』
「綺麗だった。今度は小官にも見せてくれ」
『……絶対に嫌だ』

割と本気で言ったのに「照れなくていい」と返される。
何が嬉しくて自分が化け物になった姿を見せなくてはならないのだろう。わけがわからない。アレを体験して分かった、俺はこの世界ではどこまでも異物だ。化け物のような姿になり、のたうち回るような痛みに耐えなければこの世界にはいられない。

『寝る、おやすみ』
「ああ。いい夢を」

再び旋毛に唇を落とされた。
………目が覚めたら、俺はあの白いコートを着て船に乗っている。青い炎に燃える両翼を広げ、己の正義を掲げて鎬を削っている。隣には文句を言いながらも背中を合わせて戦う奴らがいて……でも、場合によってはお前を殺すことを厭わないって言ってくれる。
俺には強さがあった。強さで繋がる仲間がいた。

『夢だったらいいのに』

こんな世界。

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マカロニ - 夢野さんとの絡みが凄く楽しみです。どのように知り合うのか…。これからも楽しみにしています。 (2019年5月6日 20時) (レス) id: 9866c7f19c (このIDを非表示/違反報告)
蛇58(プロフ) - 推しってONE PIECEでの推しとかだと思った〜マジびっくり (2019年4月8日 23時) (レス) id: 0dda0db49d (このIDを非表示/違反報告)
霊夢どうふ - バイオお好きなんですね……私も大好きです。母がガチ勢です。一章の泣けるぜとあうんから察してましたけどばいおおおお((作者さんと語りたいですアシュリーのぱんつとレオンの尊さとエイダ様の美しさについて。面白いです!!更新頑張ってください! (2019年3月24日 0時) (レス) id: bd41a59bf6 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - こ、これからもお体に気をつけて頑張ってください!( *`ω´) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)
椿 - も、もう…しゅき、しゅきすぎる………!(語彙力の低下) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作戦隊長 | 作者ホームページ:tp://  
作成日時:2019年3月22日 22時

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