32話 「カッコいい、可愛い」 ページ34
涙は止まる気がしないので、少しマシになったところで鼻水を啜りながらなおも抱きしめてくれている理鶯さんに聞いてみる。
『あの……ホントにいいんですか？こんな面倒ごとが転がり込んできて』
「問題ない。貴殿のことは気に入っているしな」
『どこに気に入る要素が』
「強い」
『えぇ………』
「身体だけではない。芯が強い」
何やら外が騒がしくなってきた。理鶯さんも気づいたのかちらりと一瞥すると、俺を横に寝かせた。そしておでこにキスを一つ落とすとテントから出て行く理鶯さん。あ、いや。あの……。
『………え？』
まあいいや、寝よう！
銃兎の部下が男たちを引っ張っていくのを見届け、ついでに銃兎からの伝言も聞いてからテントに戻れば、Aは静かに寝息を立てていた。
タオルケットを掛けてやり、頭を撫でれば少し微笑んだように見える。
小官とて軍人だ。気配には鋭いし、彼女の隠し事にも気づいた。だが、気づいてくれるなとでもいうように振る舞う彼女の手前、そのままにしておいたのだ。
そして……あの時、何を考えて謝っていたのかも。そして恐らく、彼女があの最中でなにをしようとしていたのかも、全て想像に難くない。
「命を捨てるのは時期尚早ではないか？」
『んぁ……りおーさん』
返事をするようなタイミングで起きたAの額にキスを落とせば、数回瞬きをした彼女が大声で叫んだ。
起きたらおでこにまたキスされた。
叫びながら起きればきょとん顔の毒島さ……じゃなくて理鶯さん。
『なあぁぁぁあにやってんですか！！！！？』
「？」
『きょとんじゃなくて！俺は日本人だからそういうのは違う！』
「ああ、言ってなかったが小官はハーフだ」
『知らねえよ！』
「父親がアメリカ人だな」
『あぁ、だからそんなに顔がいい……じゃなくって！でこちゅーとか心臓に悪いからやめろっての！！ッ……あいてて』
叫びまくったせいか右の横腹が痛い。そういえば蹴られていた。痛みに呻く俺に理鶯さんがかけた言葉と言ったら。
「ふむ、そっちの喋り方のほうが小官は好きだ」
『どこに関心を向けてんだ！あとこっちがいいなら今からこっちで喋るよ！』
「そうしてくれ」
またもやほんわかオーラを出しながら言われてしまえば、こっちは項垂れるしかない。カッコいいのか可愛いのか……この人は。
俺が再び横になれば、理鶯さんも俺の横に寝ころんだ。
『何事？』
「一緒に寝るだろう？」
『………うっす』
何言っても無駄な気がする。
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カルラ - ゴファッ！！ なんだこれは、、、、、 めっちゃいい！ (2019年5月22日 16時) (
レス) id: 92a66c530f (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - たぬきなたぬたぬさん» ありがとう……ございます……(´;ω;｀)これからもよろしくお願いします！ (2019年3月2日 13時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
たぬきなたぬたぬ - ほんとに.....なにこれ......すき.......。 (2019年2月26日 21時) (レス) id: 83afc62697 (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - だまこさん» 理鶯推しがここにｗありがとうございますｗ (2019年2月18日 18時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
だまこ(プロフ) - 理鶯が1番好きなんじゃあ (2019年2月18日 17時) (レス) id: 3c83364c40 (このIDを非表示/違反報告)
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