21話 「バカな話をしましょうか」 ページ23
そこから暫く毒島さんの料理語りが始まってしまい、少し……結構……かなり眠気が襲ってきた。でも生き生きと楽しそうに話しているから止めるのも憚られるし……つーか毒島さんめっちゃいい声なんだよな。すっげえいいテノール。子守歌かよってくらい。
思わず欠伸が漏れてしまい、あまつさえ相手にも聞こえたらしい。背中向けっぱなしなのに。
「すまない。つまらない話だったな」
『いえ……そうじゃなくて。毒島さんめっちゃいい声ですね』
「そうか？」
『はい、普通に眠いです』
「無理のない範囲で貴殿の事も教えてくれ」
『んー……』
さて、何を話そうか。
当たり障りない話がいいとは結論付けたが……俺のエピソードなんて話しても違和感しかないはずだ。だって世界観が違うもの、物理的に。
一番当たり障りない事………ない事……ついでに毒島さんがつまらなくない話……あ。
『俺、海軍にいたんですけど』
「ああ。そうだったな」
『気配にめちゃめちゃ疎いんですよね』
「それは致命的ではないか？」
『殺気とか敵意があるとアホみたいに反応速いんですけど』
「？」
『身内とか、知り合いとか……ホントにダメなんですよね。「お前は仲間とか信頼してたやつに寝首掻かれるタイプ」だって言われまくってました』
「ふむ……特殊だな」
真面目に考えているような間を取って返事をする毒島さんに思わず笑いそうになる。いや素直に俺の悩みを解決しようとしなくていいんですよ。純粋か。
にしても眠い。疲れてたんだな。こっち来てからドタバタしっぱなしだし、昨日は気絶だったし。瞼が落ちる。なに話してたんだっけ？ああ、寝首掻かれるとか何とかか。
『ホント……信じなきゃ、いいのに。バカですよねぇ……』
「………」
鳥の鳴き声で目が覚めた。むくりと起き上がれば緑色……ってテントの中か。
眠け眼を擦りながらテントから出れば、毒島さんが筋トレをしていた。お天道様の位置を見れば時間はだいたいわかるもので。うん、俺ったら寝すぎだね。
『おはようございます』
「おはよう。と言ってももう直ぐ昼だがな」
『すみません』
「問題ない。あまりにも気持ちよさそうに寝ていたから起こさなかった」
いい汗を光らせている毒島さん。
訓練は毎日こなしているそうで……だからこその素晴らしい肉体美。タンクトップ姿がこんなにもまぶしい……というか目に毒。
そういえば、俺も毎日を自堕落に過ごすわけにはいかないよなあ……あ。
『いい事思いついた』
「……？」
22話 「あいるびーばっく」→←20話 「武蔵坊弁慶を超えて行くスタイル」
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カルラ - ゴファッ！！ なんだこれは、、、、、 めっちゃいい！ (2019年5月22日 16時) (
レス) id: 92a66c530f (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - たぬきなたぬたぬさん» ありがとう……ございます……(´;ω;｀)これからもよろしくお願いします！ (2019年3月2日 13時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
たぬきなたぬたぬ - ほんとに.....なにこれ......すき.......。 (2019年2月26日 21時) (レス) id: 83afc62697 (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - だまこさん» 理鶯推しがここにｗありがとうございますｗ (2019年2月18日 18時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
だまこ(プロフ) - 理鶯が1番好きなんじゃあ (2019年2月18日 17時) (レス) id: 3c83364c40 (このIDを非表示/違反報告)
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