霞柱は雪柱に振り向いてもらいたい３【時透無一郎】

第佰拾漆譚　ザ・地獄の柱稽古 ページ41

『そうそう。太刀筋はかなりいいよ。ただ、体が硬い。次にそこ頑張って』


一般隊士「は、はい！ ありがとうございます雪柱様！」


『うん。君は身体能力は悪くないけど、動きが遅い。高速移動、意識してね』


一般隊士「わかりました！」








　普段は静かに雪が降り積もるだけの、雪柱邸。

　・・・・・・が、しかし。今日は雪柱邸の主の声が響き、一般隊士の声も聞こえる。

　――――――――――――雪柱による柱稽古が始まった。








　以前の柱合会議で、わたしの順番は甘露寺さんの後ということに決まった。

　音柱様、時透さん、甘露寺さん、わたし、蛇柱様、風柱様、岩柱様、という順番。

　胡蝶さんは毒の研究で不参加。水柱様は・・・・・・察してくれ。

　とにかく、真ん中地点ということで、何をするか悩んだ末、




「復習地点」




　ということに決まった。

　わたしと一対一で戦い、その戦闘からわたしがひとつアドバイスをする。

　初めに戦ってアドバイスした後は、アドバイスを達成できるまで個人鍛錬。

　自分でできたと思ったら、わたしに戦いを申し込む。

　そのアドバイスを達成したら、わたしの稽古は終了。

　達成できていないとわたしが判断した場合、もう一度個人鍛錬に戻る。

　・・・・・・柱稽古の中では、かなり優しい内容なんじゃないか？？

　きつい内容がこの後にあるしね。風柱様とか、風柱様とか、風柱様とか・・・・・・。








？「Aさん？」


『あ、ごめんなさい！』




　まずい。ついどっかの誰かさんを思い出してしまって、上の空になっていた。

　あわてて木刀を持って、声の方に振り返る。


『ごめんなさい。つい上の空で・・・・・・・・・・・・え？』


　そこには、あの刀鍛冶の里で一緒にいた珍しい髪型の男の子がいた。




『玄弥くん・・・・・・？』


玄弥「あっ、いや、え、そんなに驚くことだったか？」


『いや、そういうわけじゃないんだけど』




　君のお兄さんの顔を、悪い意味で思い出していたから吃驚したなんて言えない。

　何もないよ、と小さく手を振って誤魔化す。




玄弥「実はその、戦いを申し込みに来たんじゃなくて、聞きたいことがあったんだ」


『？ どうぞ』








玄弥「柚音がどうしているか知らないか？ 俺、合同任務以降会ったことがないんだ」








　☁・・❀・・☃・・☽


　ねえ、２０４８文字って少なすぎる。字数制限って何であるの？？(心からの叫び)

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