第佰伍譚 「おはよう」 ページ29
・・・・・・・・・・・・ふわふわする。
まるで、綿菓子に包まれているみたい。
そう、きっとこれは夢の中。
目を開いて見えたのは、白。
無限列車の任務を終えたあの日と、まったく同じ。
少し視線をずらせば、見えたのは青い蝶の髪飾り。
『神崎さん・・・・・・・・・・・・』
神崎「!? Aさん! 起きたんですね!」
神崎さんは青い目を見開くと、安堵の表情でわたしの傍に駆け寄った。
神崎「まず、脈と熱を測らせていただきます。後でしのぶ様を呼びますね」
『ありがとう』
久しぶりだな、神崎さんとしゃべるのも。
最近は任務漬けだったから、仕方ないと言えば仕方ないのだが。
『あの・・・時透さんたちはどうですか?』
神崎「え? ああ。霞柱様たちはまだ、目覚めていません」
『そう。ありがとう』
まあ、怪我でいうとわたしが一番軽傷だったし。
神崎さんは素早く測り終えると、胡蝶さんを呼んできた。
胡蝶「A、調子はどうですか?」
『大丈夫です』
胡蝶「それはよかったです。ただ−−−−−−」
心配そうな表情から、いきなり黒い笑顔へと変わる。
胡蝶「毒を受けたなら早く解毒剤を飲んでください。これから絶対。わかりましたね?」
『・・・善処します』
胡蝶「はい?」(ニコニコ)
『すみません何でもありません。これからそうします』
早口でそう言うと、「そうしてくださいね〜」とやんわり言う胡蝶さん。
ニコニコしてるけど、普通に怖い。
・・・・・・て、違う違う。言いたいことがあるんだった。
『胡蝶さんに、大事な話が。・・・・・・ただの、わたしの憶測にすぎないんですが』
一拍間をおいて、真剣な面持ちで告げた。
『きっと・・・・・・・・・・・・近いうちに、最終決戦が、始まります』
胡蝶「!? それは」
『太陽を克服する鬼が現れ、上弦が続けて死んだ。鬼舞辻も黙ってはいないでしょう。
なので・・・・・・・・・・・・そろそろ、栗花落さんに』
胡蝶「・・・わかりました。近いうちに、告げることにします」
胡蝶さんが神妙に頷いたのを見て、わたしはベッドから降りた。
胡蝶「A!? まだ安静に、」
『少しだけ、自分の部屋に行ってきます。すぐに戻るので』
わたしも・・・・・・準備をしないといけない。
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楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» そうなんです〜。正直、自分でも初作品なわけで、終わるっていう実感はあまり湧かないんですけど、4部作も書いてたわけで夢主に愛着も沸いていて、完結したら寂しい気持ちがぐっとくると思いますね……。はい!終わってもぜひ仲良くしましょうね! (2021年5月31日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
むいゆう大好きです!!! - そうなんですか〜少し寂しいですね... 終わっても仲良くしてもらえますか... (^○^/)? (2021年5月31日 19時) (レス) id: 7da351b259 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» いーや、まだ終わりませんよぉ……!6月6日日曜日に完結予定ですので、それまでお待ちください!今のところ夢主は無一郎と会っていませんね。無限城が会ったのは最後です。 (2021年5月30日 13時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» はい、頑張ります! (2021年5月30日 13時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
むいゆう大好きです!!! - 最終話ヤバイ!むっちゃ泣ける!!あの、聞きたいことがあるんですが... 夢主が死んだ後は、無一郎と会ったのですか?? (2021年5月30日 13時) (レス) id: 7da351b259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楪日織 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kasumi88/
作成日時:2021年2月20日 22時