第佰参譚 彼は誰時・朝ぼらけ ページ27
今すぐ、禰豆子ちゃんを日陰に連れ込んであげたいのに、体が動かない。
なぜか体が鉛のようにひどく重い。そして全身の痺れ。
助けてあげられない。
思わず全員の動きが止まった、その時。
禰豆子ちゃんが、竈門くんの体を思いっきり蹴った。
竈門「っ・・・・・・!」
禰豆子ちゃんはまるで、「わたしは気にしないで」と言う風に微笑んでいた。
その姿が、まるであの日の柚音の笑顔と重なる。
『禰豆子、ちゃん』
そう呟いた瞬間、竈門くんは覚悟を決めた様子で走りだした。
ドン!
竈門「命をもって罪を償え!」
己を滅して、刃を振るう。
上弦の肆・半天狗の頸は、日が昇った朝に舞った。
・
竈門「うっ・・・ううっ、うっ・・・・・・・・・・・・」
竈門炭治郎は、妹を想い涙を流していた。
勝った。その代償として、竈門禰豆子が犠牲に・・・・・・、
鉄導寺「竈門殿、竈門殿」
竈門「・・・・・・?」
鉄谷「竈門殿・・・」
指差され、そちらに目をやる。
そこには、ありえない光景があった。
日に焼かれたはずの禰豆子が、日の光の下で立っていたのだ。
禰豆子「お、お、おはよう」
妹は兄に、にっこりと笑いかけた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−信じられない。
放心状態で上に登ると、お面をつけた男の子に支えられた時透さんの姿が。
『時透さん、無事でよかったです・・・』
時透「僕も、Aが無事でよかった」
思わずそう言うと、時透さんは笑顔でそう返してくれた。
時透「炭治郎、大丈夫?」
炭治郎「あ・・・時透くん・・・よかった。無事で・・・刀、ありがとう・・・」
いつの間に、時透さんと竈門くん、仲良くなったんだろう・・・。
時透「こっちこそありがとう。君のお陰で大切な物を取り戻した。あとAも」
『わたしですか? ・・・別に、なにも』
炭治郎「え・・・そんな、俺も何もしてないよ・・・」
時透「それにしても禰豆子はどうなってるの?」
それはわたしも聞きたい。
炭治郎「いやそれが・・・」
竈門くんが口を開いた時、遠くから大声と足音が聞こえてきた。
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楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» そうなんです〜。正直、自分でも初作品なわけで、終わるっていう実感はあまり湧かないんですけど、4部作も書いてたわけで夢主に愛着も沸いていて、完結したら寂しい気持ちがぐっとくると思いますね……。はい!終わってもぜひ仲良くしましょうね! (2021年5月31日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
むいゆう大好きです!!! - そうなんですか〜少し寂しいですね... 終わっても仲良くしてもらえますか... (^○^/)? (2021年5月31日 19時) (レス) id: 7da351b259 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» いーや、まだ終わりませんよぉ……!6月6日日曜日に完結予定ですので、それまでお待ちください!今のところ夢主は無一郎と会っていませんね。無限城が会ったのは最後です。 (2021年5月30日 13時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» はい、頑張ります! (2021年5月30日 13時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
むいゆう大好きです!!! - 最終話ヤバイ!むっちゃ泣ける!!あの、聞きたいことがあるんですが... 夢主が死んだ後は、無一郎と会ったのですか?? (2021年5月30日 13時) (レス) id: 7da351b259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楪日織 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kasumi88/
作成日時:2021年2月20日 22時