第佰弐譚 ページ26
鈴「霞柱・時透無一郎様! 上弦の伍、撃破−−−−−−!!」
『時透さん・・・・・・!』
鈴の叫び声に、思わず笑みを浮かべて顔を上げた。
『鈴、甘露寺さんは?』
鈴「恋柱・甘露寺蜜璃様は、一般隊士たちと、上弦の肆交戦中です!」
『情報収集が早くて助かる。ありがとう』
それなら、行かないと。
今なら、すごく気分がいい。体が軽い。毒を刺されたと思えないくらいに。
軽く地面を蹴って、中心部へ走りだした。
里の方まで来て、思わず唖然とした。
竈門「逃がさないぞ・・・。地獄の果てまで逃げても追いかけて、頸を斬るからな・・・」
竈門くん!?
その瞳の向こうにいるのは、上弦の肆。
上弦の肆は、里の方へ向かっている。
あの鬼・・・・・・里の人間を食べて、力を補給するつもりか!
その時。
霞の様な白色の刃をした刀が、竈門くんの目の前に現れた。
時透「炭治郎、それを使え!」
?「返せ! ふざけるな殺すな使うな! 第一段階しか研いでいないんだぞ!」
時透さんが投げたんだ・・・・・・!
ごめんなさい、刀鍛冶の方。今だけは、許してください。
竈門くんは日輪刀を取り、上弦の肆の元へ走る。
この瞬間で、他に動けるのはわたしだけ。
竈門くんが鬼の頸を斬れる隙を作れ! 走れ!!
『全集中−−−−−−雪の呼吸、参の型・大雪断!』
地面を強く蹴って、日輪刀を振る。
竈門くんも、わたしに続いて、刃を振るう。
・
竈門「−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−円舞一閃」
・
上弦の肆の頸が、朝が近づいた夜に舞う。
なのに、なぜ。
まだ、耳障りな金属音の様な音が、響いているのだろう。
・・・・・・・・・・・・違う!
『竈門くん! それ、分身! 本体はまた別にいる!』
竈門「! しくじった!」
後ろを見れば、逃げている刀鍛冶の人たち。
と、その時。
禰豆子「ギャッ!!」
竈門「禰豆子!!」
『っ・・・・・・・・・・・・!』
夜明けが来てしまった。
いつもは早く来てと願う夜明けが、こんなにも悲しいなんて。
禰豆子ちゃんは鬼だ。
日に当たったら、当然焼けて、他の鬼の様に塵になって消えてしまう。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−そんなの、駄目。
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楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» そうなんです〜。正直、自分でも初作品なわけで、終わるっていう実感はあまり湧かないんですけど、4部作も書いてたわけで夢主に愛着も沸いていて、完結したら寂しい気持ちがぐっとくると思いますね……。はい!終わってもぜひ仲良くしましょうね! (2021年5月31日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
むいゆう大好きです!!! - そうなんですか〜少し寂しいですね... 終わっても仲良くしてもらえますか... (^○^/)? (2021年5月31日 19時) (レス) id: 7da351b259 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» いーや、まだ終わりませんよぉ……!6月6日日曜日に完結予定ですので、それまでお待ちください!今のところ夢主は無一郎と会っていませんね。無限城が会ったのは最後です。 (2021年5月30日 13時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - むいゆう大好きです!!!さん» はい、頑張ります! (2021年5月30日 13時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
むいゆう大好きです!!! - 最終話ヤバイ!むっちゃ泣ける!!あの、聞きたいことがあるんですが... 夢主が死んだ後は、無一郎と会ったのですか?? (2021年5月30日 13時) (レス) id: 7da351b259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楪日織 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kasumi88/
作成日時:2021年2月20日 22時