03/01-�� ページ3
その日は午前だけの授業だった。それでも、教室で雑談に花咲かせる者もいれば、ビッチ先生に英会話を教えてもらう者、体力作りに励むものもいた。
私は騒がしい教室を後にして、カルマくんを追いかける。映画が始まる時間まで余裕があるから、どこかでお昼食べていくことにした。
カルマくんとは、Ｅ組の中で一番気心知れる仲だと思う。勿論カエデちゃん達も好きだけど、異性でここまで友人として距離が近くなったのは彼だけだった。
「A、どれにする？」
ファーストフードのチェーン店に入り、天井にぶら下げられているメニューをじっと見ているとカルマくんが手持ちのメニュー表を持ってきてくれた。
「てりやきかチーズか…カルマくんは？」
「いちご煮オレシェイク。」
「相変わらずブレないね。それだけじゃお腹すかない？」
「え、だってどうせAが二つくらいで悩んでると思ったし。」
「ご明察。んー、じゃあさ、チーズバーガー一口頂戴？」
了解、とカルマくんはレジに並ぶ。待っている時、スマートフォンからバイブ音が聞こえたけど、静かに電源を落とした。
平日の昼間は混みあっており、カウンター席で食事を取ることにした。高めの椅子だった為に、女子にしてはかなり高い身長を持つ私でも足をぶらつかせる程だった。
対してカルマくんは足元がしっかりとしていて、男の子だなぁと思う。なんかそう思うと、少し耳のあたりがこそばゆく感じてハンバーガーにかぶりついた。
「ん、美味しい。」
「そりゃよかった。はい、これも食べたかったんでしょ？」
「うん！」
一口が大きいと小言を言われたが気にせず堪能する。ふと右頬に感触を覚えて振り返ると、カルマくんが右手についた照り焼きのソースを舐め終わったところだった。
「あ、美味し。」
「カルマくん？！」
「いやだって、ほっぺに付いたまんま気にせず食べてるもんだから。このまま映画行って恥ずかしいのはAだよ？」
「そっか。…ん、それもそう、なのかな？」
「そうそう。」
なんかカルマくんに言いくるめられた気がするけど、目の前の誘惑に負けてまたかぶりついた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫陽花(プロフ) - 暗殺教室好きさん» ありがとうございます！今になっても暗殺教室を忘れないで欲しいな…という思いも込めて書いていこうと思います。 (2018年9月26日 12時) (
レス) id: dcaaae020b (このIDを非表示/違反報告)
暗殺教室好き - 今になって暗殺教室の小説書くんですね更新頑張って下さい (2018年9月26日 11時) (レス) id: 54a72fa116 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫陽花 | 作成日時：2018年9月26日 11時
