8話 ページ47
そして、２日後
｢来たぞ、イプシロン！｣
｢…｣
士郎、大丈夫かな
この前までは普通にしてると言ってもたまに違和感がある。
｢ルナさん｣
『！！はい。』
でも、それより先に私にはやらなきゃいけないこともある。こちらは彼らに任せるしかない。
迎えにいくから、
ちゃんと準備しててよね？エース様
『(ちゃんと持ってよ…！)』
『鬼瓦さん！』
｢来てくれたか、スマンな。試合もあるのに。｣
『いえ、私も彼に会いたいですし、何よりこの試合は必ずあいつの力が必要になる。』
そう、必ず
｢そうか。よし、急ぐぞ。｣
『はい、夕香ちゃんのほうはうまく行きました。』
｢はは、全く頼もしい限りだ。｣
その言葉に笑って返しながら、頭の中では別のことを考えていた。
『(士郎、どうか無事で。自我を保って…！)』
この願いが儚いものになるなんて思いたくなかった。
_____
場所は変わり大海原中
｢あれっ、ルナは？｣
｢本当だ、いませんね？｣
ルナ不在に疑問を持つ女子陣
｢彼女には別にやってもらうことがあるの。｣
監督の一言で皆納得。(本当に納得しているかは定かでは無いが。)
(僕が、僕が決めなきゃ。)
強すぎる思いは諸刃の剣。
少年の変化に気がつくのが遅すぎたチームには彼を救う手立ては無かった。
唯一の支えも今は灯火の元へ。
_____
『みーつけたっ』
周りから見ればそれは狂気じみていただろう。その場に不釣り合いの笑みを浮かべた。
｢やっと見つけたよ豪炎寺修也。さぁ、我々と来てもらおうか。｣
まだ、もう少し…
｢妹が心配だろう？｣
今ですよ？
｢やっと捕まえたぞ、エイリア学園！！｣
｢なっ！？誰だ貴様！！｣
｢警察だ。さぁ、お前らの計画を履いてもらおうか？｣
｢くっ…豪炎寺修也！妹がどうなってもいいのか！？｣
｢…｣
悪者臭半端ないですねぇ
『手を出せるならね？その倍になって君らに返るだけだよ。』
｢九龍ルナ…｣
『どーもー』
｢くそ、撤退する。｣
ちっ
｢まて！探せ、まだ近くにいるかもしれん！…さぁ、豪炎寺くん、君を縛るものは何も無い。行け、仲間の元へ！｣
｢っ、はい！｣
嬉しそうにしちゃって…。待ってたよ
『じゃあ、行こうか？』
｢ああ！｣
けど、いいことばかりじゃなかった。嫌な予感は当たってしまう。
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作者名：りぃん | 作成日時：2017年4月1日 1時
