7話 雷門side ページ37
ルナが練習に参加していなかった2日間の次の日のこと
｢ルナさん、来ませんね。｣
｢言い過ぎちゃったかな…。｣
あの日、ルナをせめ過ぎたことを後悔していたマネージャーの２人。
｢あんな感情的になっているルナさんは初めて見たわ。まさか、あんなに怒るなんて…｣
｢あの、私前から思ってたんですけどルナさんってどこか私たちと一線引いてるというか…その…｣
いつも、周りより一歩後ろに下がって客観視しているような気がしていた春奈が言う。
｢確かに…言われてみればそうかもしれない。｣
｢鬼道くんは何か知らない？｣
帝国でのチームメイトであり、今現在このチームで彼女を一番知っているであろう鬼道に問う
｢なんとなくそうしている想像は付く。大方このチームとの距離感が掴めない、とか住んできた世界が違うとそんな感じだろう。｣
｢住む世界？｣
｢あいつは、このチームの誰もが想像しているよりも残酷な過去を持っている。｣
｢え…｣
｢どういう事だ？鬼道｣
と、そこへ今まで練習していた一ノ瀬と土門が近づいてきた。
｢……ルナは孤児だ。それも、親に見捨てられた。｣
｢！！｣
その言葉に反応したのは小暮
｢ルナさん、それで周りのこと信用してないとか？｣
｢小暮…？｣
｢俺が、そうだから…ルナさんもそうなのかもって。｣
俯いて、顔を歪める
｢そうだな。彼奴が本当に信用している奴なんて片手で数えられるだけかもしれない。｣
そう、自分でいって悲しそうに笑う鬼道
『自分でいって悲しくなるなら言わなければよかったんじゃない？有人。』
｢ルナ…｣
｢来てくれたんですね…！｣
『ひとりでいるのも飽きたからね。』
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作者名：りぃん | 作成日時：2017年4月1日 1時
