4章:月の崩壊 ページ30
あの後、少しの間リカたちの許可を貰って施設で特訓をしていた私たちのところに朗報が届いた。
｢おーい、円堂かカントクを見取らんかね？｣
｢古株さん！いえ、見てませんけど…何かあったんですか？｣
｢ああ、なんでも福岡で大介さんのノートが見つかったらしいんだ。｣
｢円堂のおじいさんの…！？｣
という事で、次の目的地は福岡の陽花戸中になりました。
『懐かしい雰囲気のする街だねぇ。』
｢こんな雰囲気のところに住んでたの？｣
『いや、別に。』
士郎と話してるとたまに会話成り立たないことない？そこの人。
あ、無い？そっか。
陽花戸中に付けば大歓迎って感じだったんだけど、なんでもここは大介さんの故郷だったらしく、校長が親友だったんだって。ノートを渡してもらったついでに昔の事を教えて貰ったらしいけど、聞いた限りじゃまんま、今の円堂だった。
『けほっ、』
｢ルナさん、風邪ですか？｣
『んーん、少し喉やられただけだよ。気にしないで。』
｢？どこ行くんだー！？｣
『ごめーん！ちょっと喉やられたみたいだから休んでくるー！！』
この後の陽花戸中との練習試合を抜け出して空気の良さそうなところで1人休む事にした。
持病のせいで、チームを抜けるなんて嫌だから。
なんって、染岡にあんな事言ったやつの言えることじゃ無いんだろうけど。
『すこし、眠くなってきたな。』
いい感じの木陰も見つけたからそこで休もうと思う。
｢…こんな所で、無防備な子だよね。｣
誰かにみられてるとも知らずに。
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作者名：りぃん | 作成日時：2017年4月1日 1時
