8話 鬼道side(注意) ページ18
何故自分を責めないのかと問いかけるルナを見ているのが余りにも痛々しかった。
世宇子中との試合に出られずにいた自分を責めるべきだとずっと考えていたのだろう。
もっと早くに気がついてやれればよかったのに、こんなにも近くにいたはずなのになぜ気がつけなかった？そんな後悔が俺の中で膨らんだ。
｢すまない、円堂。巻き込んでしまったな。｣
｢気にするなよ。助けられなかったし…。｣
こんな時、こいつがこの性格で良かったと心から思う。
｢それより鬼道、ルナ運んでやれよ。｣
｢ん？ああ、そうだな。｣
泣きつかれたのか、ショックが大きかったのか…いつの間にかルナは安心したように寝息を立てていた。
｢お兄ちゃん、ルナさんは…？｣
｢気を失っているだけだ。寝ていれば元気になるさ。｣
誰よりも俺がそう思いたかった。
人間なんてどうにでも出来る力を持っているはずの俺が、こうも感情に支配される時が来るとは思わなかった。
いや、1度だけあったな。あの時はアイツが消えてしまったときか。
｢ルナちゃん、大丈夫なの？｣
こいつは気を辿れば分かるだろうに
｢ああ、直に目を覚ますだろ。｣
二度もお前を守れないのか？また、頼ってくれないのか…？なぁ、朔夜。
東を司ると言われる俺がこんな弱気になるとは…
我ながら情けないな。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ここで幾つか追加事項(という名の書き忘れ)
･主人公の技は殆ど日本刀の名前
･今のところ予定してる神様は全部で13柱
･女神も男になってる
です！
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作者名：りぃん | 作成日時：2017年4月1日 1時
