2話 ページ12
｢学校なんてどこにも無ぇじゃねぇか！｣
｢せっかちな奴だな。真・帝国学園なら、ほらそこに。｣
不動の指さした先から、巨大な潜水艦が現れた。
…ここにいると海水に呑まれそうだけど大丈夫か？
あ、大丈夫だった。
そして、中から出てきたのは私の師であり、恩人であり、憎むべきお人
『影山零治…！』
｢久しぶりだな鬼道！｣
｢影山ぁ！！｣
｢もう総帥とは呼んでくれんのか…。おや、また久しい顔も見える。会いたかったぞ、ルナ！｣
こんのっ…
『心にも思ってない言葉を良くもまあ言えますね？影山さん！』
｢どうだろうな。さぁ、鬼道にルナ昔の仲間に会わせてやる。｣
やっぱり、ここにいるんだ
｢待て！｣
｢鬼道！！｣
でも、
｢ルナ？｣
『行けない…。』
私はあの2人と会えるの？
『会えない…！』
もし拒絶されたら私
｢お前は行くんだよ。｣
『やっ！腕引っ張らないでよ！ねえ、不動！！』
｢ルナちゃん！！｣
なんで、どうして
｢逃げんじゃねえ｣
『お願いっやめて…！』
そんな悲しそうな目をして私を連れていくの？
｢連れてきたぜ佐久間、源田。｣
『あっ…』
同じチームだったはずの2人が、違うユニフォームを着て敵対した目を向けられるかもしれない事が怖かった。
『なんで、あいつの所に…なんて聞かない方のがいいよね。』
｢言わなくてもお前なら分かるだろう？｣
『分からないかもよ。私は幸が思ってる程聡くないかも』
｢お前は受け入れてくれると思ってたよ、ルナ。｣
これを受け入れろって言うの？
『馬鹿な事言わないでよ。そんな状態の2人を受け入れろって言うの！？』
｢…この試合でお前の考えを改まるさ。俺達には秘策があるんだ。｣
秘策？
｢おっと、それ以上はダメだぜ？楽しみが無くなっちまう。｣
真逆ね。
『大丈夫、2人とも？』
｢なんとかな。｣
｢俺も平気だ。それより、ルナは大丈夫なのか？｣
『私は大丈夫。』
そうだ。助けられるのは私たちだけ。
この試合で何があろうと助けなきゃいけない。泣くことなんて許されない。笑え笑え大丈夫。
『私が、助けなきゃ…。』
それが帝国のエースとしての私の役目
私のせめてもの償いだから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りぃん | 作成日時：2017年4月1日 1時
