bubble. (ページ49)

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四八、ページ49

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「なぁ、A」

「付き合う？」

その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。

私が？

樹と、？

付き合う？

樹に言葉にされて今まで自分が押し殺していた気持ちが

溢れ出てくるのが分かった。

気持ちと一緒にまた涙が溢れ出てきそうになる。

『それって本気？それとも同情？』

きっと私の声は震えていると思う。

同情って言って欲しい。

そうしてくれないと溢れ出てくるこの気持ちに分厚くて重い蓋をすることが出来なくなってしまう。

いつものような、いたずらを思いついた子供のような顔を期待したけど

私が見た樹の顔はいつになく真剣だった。

『樹。あんたSixTONESが大事な時期だってわかってんの？』

「そんなのいつだって大事だろ」

『じゃあなんで』

「好きだから。Aが好きだからじゃダメ？」

どうして私はこんな時も素直になれないんだろう。

私だって、

私だって、

樹が

　 ”好き”

なのに。

『私さ性格捻くれてるよ？可愛くないよ？』

「知ってる」

『素直じゃないよ』

「知ってるよ」

『めちゃくちゃネガティブだし』

「知ってるって笑」

『ギャルじゃないし』

「それはいいよ、どうでも笑」

「俺はAがいいんだよ。」

私も

『私も、樹がいい』

『樹がいいよ』

「じゃあ、付き合う？笑」

『付き合う笑』

きっと付き合っても私と樹の関係は大きく変化はしないんだろう。

好きだと認識した感情が今までより愛が深くなって、

同期、ライバル、親友から

同期、ライバル、

”恋人” へ。

ふたりで一緒に過ごす時間ややる事、やりたい事が増えるだけで。

ただそれだけ。

それでもいつの日か
光にさえなれる気がして
全ての痛み越えたなら
輝ける気がしたの
諦めたくない
眠れない夜を重ねたけど
立ち上がれたなら
私を見つけてくれるのかな

私の思春期へ / Bolbbalgan4

生きてることが辛いなら
悲しみをとくと見るがいい
悲しみはいつか一片の
お花みたいに咲くという
そっと伸ばした両の手で
摘み取るんじゃなく守るといい

生きていることが辛いなら / 森山直太朗

bubble.

完

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