四六、 ページ47
(田中樹)
A、お前は愛されてるよ。
Aが大切に思ってるように、周りも家族もAを大切に思ってる。
もちろん俺も。
だから、さっきはあんな事言ったけど俺はお前を失いたくない。
お前とやりたい事まだまだいっぱいあんのよ。
俺、今Aのこと手放したら一生後悔する。
俺の我儘に付き合って隣にいて欲しい。
『お腹減った。』
「もう直ぐ届くと思うよ。てか、昼ちゃんとくったの？」
『、、、食った。』
「食ってねーな」
『そんな目で見ないで、樹だって食べないでしょ。』
「食べてますー」
『どーだか笑」
「ほんと、食わねぇと倒れるよ？お前水分もろくにとらねぇし」
『ねぇ、ママなの？笑』
「ママじゃねーし笑、でも本当何かしらは腹に入れろ」
『うん、だからラーメン食べるし多分その後スープにご飯ぶっ込む」
「本当、食べる時の量半端ないよね。」
『そんなあからさまに引いた目で見ないでくれる？そもそも樹が食べないだけだからね？』
「まぁまぁ、、ね？」
『、、、は？』
「そんな怖い顔しなさんな」
『はぁ、ママの唐揚げ食べたい』
「だいぶ急だな」
『なんかちょっと落ち着いたと言うか、恐怖感が和らいだからなのかすごく今実家に帰りたいしみんなに会いたい』
「そんなん、いつもだろ」
『それはそう』
「まぁ、でもちょっとでも落ち着いたんならよかった」
『うん、樹ありがとね。』
「何だよ急に笑」
『自分で蒸し返すのも恥ずいんだけど、樹に抱きしめてもらった時すごく安心したんだよね。
その前の手を握ってくれた時も。温かかった。だからありがとう。』
そう言って俺の目を見て微笑むA。
多分俺はAのこう言うところが好きなんだ。
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作者名：カ | 作成日時：2023年1月19日 3時
