You are working hard【ymmt】 (ページ7)

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牛丼を食べ終え、お会計を済ます。
今日は早くお風呂に入って早く寝よう。
眠くて仕方がない。

時間の割に少し暗い道を歩きながら家を目指す。
すると、

ﾄﾞﾝッ

『いた、』

なかなかに筋肉のついた男性とぶつかって転倒してしまった。
膝を勢いよく擦ってしまい少し痛い。
あ！ジーンズがダメージジーンズになってる…！

｢あ、すいません…！｣

『いえ！こちらこそすいません…！』

心配をかけないように痛みに耐えつつ立ち上がる。
そしてぶつかってしまった男性を見上げると、なんとびっくり。
テレビでよく見るクイズ王の人によく似た顔ではないか。
伊沢、なんとかさんにすごく似ていて驚いた。
まあ、似ているだけで人違いだろう。

｢あ…血が、｣

男性の視線が足元にむく。
それに釣られて私も自身の足に目を向けると、血がたらりと流れていた。
わーお。こりゃお風呂で染みるぞ…？

｢すいません！絆創膏買ってきます…！｣

『あぁ！大丈夫です！！』

｢え、でも｣

『私、強いんで！』

急いでいた私が悪いのに男性に動いてもらう訳には行かないと思い声を出した。
“私、強いんで！” ってなんだ。
自分で言っておきながら意味がわからない。

『ほんと、大丈夫なんです！』

『私、今日見たいテレビがあって！ぶつかってすいませんでした。では！！』

非常に適当すぎる言葉を吐き捨て逃げるように去る。
まぁ、これが一番迷惑かけないでしょ。
少しビリビリする足を誤魔化すように走って帰ってきた。
これはお風呂に入る時どう足掻いても痛いだろう。
諦めろ、私。

家に入ってすぐ、お風呂を沸かした。
待っている時間にメッセージアプリを開く。
こうちゃんから待ち合わせ場所と集合時間が送られてきていた。
ここなら家からも比較的近い。
家を出るのもギリギリで大丈夫だろう。

それからは血の染みついたジーンズを洗い、痛みに耐えながらお風呂に入り、散々だった。
自業自得とはまさにこの事。
朝になったら治ってますように。
なんて叶うはずもない願い事をしながら眠りについた。