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目を開けると、私は白で統一された部屋に寝かされていた。
しかも、足が浮いている。
一瞬で察した。
ここは、病院だ。
あぁ、そうだ。私、事故にあったんだっけ。
｢あ、涼宮。目を覚ましたか。｣
『先輩。すいません、休憩中だったのに。』
｢は？何言ってんだ。｣
え？何言ってんだって…何？
だって私、休憩時間中に、事故にあったんだよ。
怒った方がいいでしょ、先輩として。
｢お前、4日間ずっと目を覚まさなかったんだぞ？｣
『え、そうなんですか。』
4日間。
かなりの時間眠ったままだったんだ。
しらなかった。
｢お前の両親も、いたけどな？さっき、仕事に戻ったよ。ちと起きるのが遅かったな｣
お父さん達、忙しいのに来てくれたんだ。
迷惑かけちゃったな。
警察官として、人に迷惑をかけることはしたくなかった。
申し訳ないな、いろいろと。
『すいません、いろいろ』
｢目を覚ましたなら何でもいいさ。それより、お前にはまだ地獄が待っているからな。｣
『…地獄…？』
地獄だなんて、なんだろうか。
溜まりまくった4日分の仕事？
それぐらいなら仕方ないか。
｢事情聴取だ。｣
『げ、』
事情聴取。
あれ実はかなり時間がかかるんだよね。
まぁ今回の場合私は関係者なんだから仕方ないか。
ｺﾝｺﾝｺﾝ
色々考えていた時、病室の扉がノックされる。
誰だろう。
私には友達と言える人はいないし…
｢失礼します。山本です。｣
なんと現れたのは山本さんだった。
あ…そういえば、事故にあった時、すぐ近くにいたっけ…？
｢あ、Aちゃん、目を覚ましてる…！良かった。｣
｢山本くんはな、警察に連絡をして、犯人を通行人に捕らえるように指示したんだ。｣
『え…』
もはや私、山本さんに命を救われているのでは？
感謝してもしきれない。
『すいません、ありがとうございます…！』
｢いや、むしろ最低限のことしかできなかったから、、｣
『その最低限のことをして下さったお陰で今の私があるんです！』
そう言って、深々とお詫びをする。
これから、山本さんと2人で事情聴取されるんだろうな。
人助けをしたばかりに、こんなことに巻き込んでしまって申し訳ない。
そう思うのに、心のどこかで、山本さんに会えて嬉しいと思ってしまった。
私の心は、どうしてしまったのだろうか。
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作者名：Karen | 作成日時：2020年4月26日 23時
