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嫉妬 izw ページ17

Side:you


「そんな粧し込んで、どっか行くの?」


化粧をしていると突然後ろから声がかかる。
同棲中の彼氏である拓司だ。


「同窓会だって言ったじゃん」


前から話しておいたのに、と少しイラついて。
すごく冷たい返しをしてしまった。


「あー、今日だったんだ。」

「うん」

「ねえ、それって…」


続きを聞きたいのに拓司は話すのを止めた。
気になって、それまで背を向けていた彼に顔を向ける。


「なに、どーしたの。」

「男いるのかなって思っただけ。」


おっと??
これはいわゆる“嫉妬”というやつなのでは?
ちょっと可愛いとこあるじゃん。


「いるよ。嫉妬してるの?」

「そりゃするでしょ。ほら、元カレ…とか」


はは、なんて面白い回答をしてくれるのだろう。
私は学生時代、彼氏なんざ1人も出来たことないのに。



「元彼なんて居ないよ。心配しないで、みんなただの友達。」

「…」


アレ?
黙り込んじゃった。
手に持っていたリップをポーチにしまい込んで拓司に近付いてみる。


「そんな気にしないでよ。すぐ帰ってくるよ?」


そう声をかけながら顔を覗き込んだ…刹那。


「嫉妬なんてするかばーか」

「んぅ!?」


キスをされた。騙された。
落ち込んじゃってかわい〜とか思っちゃったじゃん。


「ちょっと!何でそんなことするの?」


そんな私の質問には答える気がないのか、拓司は私のことをまじまじとみて、


「やっぱこの服だめ。かわいくない。」


と言った。
この服気に入ってるのに。
むすっとしながらも着替えをする。


「はぁ。着替えたよ。これならいい?」

「うん。さっきの服もかわいかったんだけど、あれは露出度が高いから。」

「え、やっぱ嫉妬してるんじゃん」

「うるさいなあ。早く行ったら?門限は9時ね。」

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作者名:Karen | 作成日時:2020年4月4日 2時

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