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4.怒り ページ16

ん…。あれ?
目を覚ます。さて、ここはどこだ?
何やら広い部屋。私はその部屋の隅にある赤いソファに寝かされているではないか。
照明やらカメラやら、YouTuberか何かの家かここは…?


ガチャ


うわ、誰か来た、どうしようどうしよう。


「あれ!?起きてるじゃん、おーい!山本!起きてるぞー?」


そんな風に騒いでいる男性、何故だか既視感がある…。


「ね、君さ、どうしてここにいるか知ってる〜?」

『え、?いや、その…』


ああ駄目。まだ人と話す事を克服できてない。
怖い。ちょっとぐらい、大丈夫になったと思ったのに。
こんな楽しそうに話してるんだ、この人はきっと悪い人じゃない。
それなのに怯えてしまう自分に嫌悪感を抱く。


「あ、ごめん、君からしたら知らない男だもんね。」

「俺、伊沢拓司。テレビとかにも出てるから知ってて欲しかったな〜」


伊沢拓司…?それってあの?
あ、ほんとだ。見たことある。


『あ、えと、存じ上げております。』

「伊沢さん、仲良くしたいのは分かりますけどそこまで」

『あ、山本…くん』


山本くんが来てくれた。
色々な疑問は私の頭にあるけど…山本くんはきっと、私を助けてくれたんだ。
それが嬉しくて、彼の声のする方向を見ると、明らかにいつもの顔と違っていた。
なんだか、怒ってる…?


「すいません、伊沢さん。しばらく席を外して貰ってもいいですか?」

「あ、うん。俺の言ってたことも忘れずによろしくな?」

「分かってます。」


なんだろう、この張りつめた雰囲気。
彼の顔がすごく怖く見える。
でも、怒りだけじゃないというか。
すごく、複雑な表情。


『あの、山本くん…?』

「Aちゃん、なんでここにいるか分かってる?」

『えと、』


これまでに何があった?
山本くんと朝一緒に登校した。
それで…誰かも分からない人に閉じ込められて、
確か、その後寝たんだ。あの状況で起きてても疲れるだけだから。
そこから、おきたらここにいた。
大体、ここはどこ?
なんでここにいる?とか言われても分かるわけがない。



「まあ分かんなくても仕方ないか、ここに連れてくる時寝てたもん」

『そっか…よかった』



私が記憶飛ばしちゃってるとかじゃなくて良かった。
…?連れてくる時…?
ここには山本くんが連れてきたってこと?
なんのために…?

。→←。



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ゆめ(プロフ) - 初コメ失礼します!お話凄く面白いです!悪女の名前が『さし美』なのが個人的にツボです笑応援してます!頑張ってください! (2020年4月26日 23時) (レス) id: 62ce7395c2 (このIDを非表示/違反報告)
颯羅(プロフ) - この作品の続きみたいです!頑張ってください、応援してます! (2020年4月10日 21時) (レス) id: c3466fa469 (このIDを非表示/違反報告)
鮭大根(プロフ) - 好き。続き読みたいです!!! (2020年4月10日 15時) (レス) id: c882518901 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 初コメ失礼します。個人的にはすごくピュアピュアな2人のこれからを見たいと思うので、付き合ってからの話をみたいなと思います! (2020年4月10日 15時) (レス) id: 25580d8a5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Karen | 作成日時:2020年3月29日 21時

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