めんどくさい ページ3
「西浦くんってさー前の学校で彼女いたのー?」
K「おらへんよ、」
「えぇこんなにカッコイイのにー!?」
K「ありがとな」
休み時間に入ってから、西浦さんは安定の質問
攻め。可哀想、なんて心の中で思った。
あ「確かに、あれはAの席座れないわ笑」
「でしょ?西浦さん囲まれてるけぇね…」
私の机が邪魔、といわんばかりに囲んでいる女
子は西浦さんに夢中だ。まぁそれもそのはず。
わりとイケメンだもんね。多分。
「あずさはいいの?行かなくて」
あ「さすがにあの中に入ってくのは抵抗ある笑」
「あずさの言う通りだ笑」
そんなこんなで休み時間が終わろうとしていた。
それに気づいて先程までの女子たちは席に着い
て話し始める。やっと座れる、そう思って小さ
くため息をつきながら席に着いた。
K「ごめんな、さっき座れなかったやろ」
隣の彼がボソッと呟いた。私のため息が聞こえ
たのだろうか。申し訳なさそうな顔で見ている。
「…いえ、大丈夫です。」
K「もしよければ、今度学校案内してくれへん?」
「え、あぁいいですよ。」
なんで私なんだ。なんて言えるはずもなく、私
は彼の言葉をそのまま飲み込んでしまった。
K「いつなら大丈夫なん?えっと、名前は?」
「濱中Aです。部活ない水曜日なら…」
K「分かった!じゃあ今度の水曜日お願いな!」
あれ、意外と元気なタイプなのかな?さっきま
ではワントーンで喋ってたイメージなんだけど…
6限目が終わって、放課後との間時間。まさかの
西浦さんと掃除場所が同じだった。その時は、
なぜか私が質問攻めに会っていたのだけれど。
K「A、彼氏とかおらんの?」
突飛押しもないことをストレートに聞いていた。
大阪ではこのテンション普通なのかと、素直に
驚いてしまったけど、私はそのまま答えた。
「いないです。」
K「へぇそうなんや、なんか意外かもしれん」
正直面倒だと思った。けど、否定すれば否定す
るほど関わってくる。そんな様な気がして、最
後まで否定することは出来なかった。
K「あんな囲んでくる女子より可愛ええわ」
「…そんなこと、思ってたんですか」
K「そりゃあそうやろ、嬉しいけど面倒やもん。
Aと話してる方がよっぽどマシやで?」
「そう、ですか。」
西浦さんは眩しいくらいの笑顔を向けてきた。
言ってることはかなり酷いけど、まぁまぁ普通
の人なのかなって思った。…この時はね。
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作者名:まい | 作成日時:2020年10月14日 17時