愛しても ページ12
『杏寿郎さんがそんなだから...努力とかどうでも良く思えちゃいそうじゃないですか。』
ぽつりと呟いた。
「努力している人に言う言葉ではないことは分かっているが、俺はそのままのAでもいいと思う。」
私は今のままの私で、杏寿郎さんを愛してもいいんですか?
私、1つ勘違いしてたかもしれない。
心のどこかで、
杏寿郎さんは努力している私を好きになってくれたんだって
そう思っていたんだと思うの。
けど違った。杏寿郎さんは私のこと
もっとしっかり愛してくれてるんだって。
『杏寿郎さん、好きです。大好きです。
心のどこかで、努力しないことで杏寿郎さんが私から離れていってしまうのではって...』
「そんなことは無い!俺は絶対に君から離れていったりはしない。君を離す気もない。きっと君が思う以上に俺は重い男だ。」
私を抱きしめる腕がまた強くなった。
私もまた、抱き返す。
『...本当は、鍛錬以外の、他の努力なんかよりも杏寿郎さんと一緒にいたいんです』
本音をこぼした。
「それなら一緒にいよう。俺だってずっとAと一緒にいたいんだ。」
ずっとこの体温の中でいたい。
そう思った。
195人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Ka:ran | 作成日時:2020年12月30日 0時