最終列車。【煉獄杏寿郎】

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私は天ぷらうどんを頼み、煉獄さんは肉うどんを3杯とさつまいもの天ぷらを頼んで席に着く。

まあ、煉獄さんとまた食事に来れたし、
店に雰囲気はなくとも食べるのは私の好物だし。煉獄さんもさつまいも食べられるし。

きっとこれで大丈夫！
強制的にそんな感じの思考な切り替え、
大体いつも通りの会話に花を咲かせながらパチンと割り箸を割った。

「うまい！」と声を店内中に響かせるところには
そんなとこにもときめくほどには慣れてしまっているらしい。

私が食べ終わる頃には、煉獄さんの前に3杯もあった肉うどんは綺麗に平らげられており、さつまいもの天ぷらも数秒後には煉獄さんの腹の中。

『相変わらず食べるの早いですね〜』
「美味いとついつい早く食べてしまうのでな！」

煉獄さんの食べるペースは早いどころではないなぁなんて思いながら笑った。



「しかし、君はうどんが好物だったのだな！」
と車の中で煉獄さんは何故かキラキラとした目で私を見ていた。

ダメ。その目は私、石になっちゃう…。

そんなことを思いながら心臓バクバクで石のように固まって『ウドン、スキデス』とカタコトで返す。

「とても美味そうに食べていたぞ！」

車を走らせながらそう言った煉獄さんはその言葉で私が顔を染めていただろうことは知らない。
そんな食べているところをまじまじと見ていましたとも思えるその言葉に私はたまらず

「もううどん行きません！！違うとこ行きましょう！」

と言った時の煉獄さんの疑問の表情は忘れられない。

あの人は鈍感すぎるんだ。

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