最終列車。【煉獄杏寿郎】

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春は出会いの季節なんて言うけれども...。




街頭に照らされる夜道

親友から数合わせで誘われた合コンに参加した帰り道。
一応ちょっとオシャレに親友にコーデしてもらったワンピース着て。

...まあなんもなかったけど


諦めていてもなんもないのは少し落ち込むよね。
親友は当たり前のように気になる人と恐らくワンナイトか。

ほろ酔いの気持ちいい感覚に浸りながら歩く夜道
いい感じの風が急に一瞬の突風に変わり

私のワンピースのスカートは
ハラッと綺麗に捲れ上がる。

抑えるも既に手遅れで
丁度街灯に照らされる中で前から歩いてくる1人の男に見られた。

所謂ラッキースケベというものか。

思春期かよ！と言われても仕方ないかもしれないが
私は泣きそうなほどの羞恥から
まあ、もう会うことの無いだろう男の顔を睨みつけた。

別にその人が悪いとかそうとは思わないけれども、
これじゃもう嫁にいけない！という程に私の中では重大事件。
この人がほんの少し目を背けたということはガッツリ見られてしまったということだろう。

あー、もう本当に嫁に行けない！！

そう心の中でさびながら私は
女らしからぬ早足大股でその人の横を過ぎ去るのだった。

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