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終わり、帰り、余韻 ページ35

花火が終わり

花火の後特有の、夜空にかかる薄い煙が形を作り
夜空がにっこりと笑っているような模様に見えたのは偶然か。
まるで祝福だ。

握られた手はあれから一時も離さずに、花火大会が終わればレジャーシートを畳む時すらもお互いの片手づつで協力して畳むなんて
どこか中学や高校時代に戻ったような感覚に笑った。

手を離したのは車に戻った時で

実弥さんは行きから貯まった父親からのメッセージにため息をつき、私は家族に今から帰るとメッセージを送る。

『うわっ...やっぱ来た』
「出ろよ、心配してんだろ」

送って瞬時にかかってきた電話は兄からで

『もしもし』
「A!どこ行ったんだよ!」
『水族館と花火大会』
「ほんとにデートじゃねぇかよ!!んで?今どこだ」
『今から家帰るとこ』
「迎えは」
『お兄ちゃんに迎えに来てもらうくらいなら歩いた方がマシかな。でも大丈夫、実弥さんが送ってくれるって言ってるし』
「実弥さん!?どこのどいつだ!!!」
『お願いだから静かにしてようるさいなぁ』

お兄ちゃんの声量のおかげでスピーカーにしていないにも関わらず実弥さんには聞こえていて
隣を見ると苦笑している実弥さんがいた。

「紹介しろよ!碌でもない男だったら俺が認めない!!」
『あーはいはい、じゃあね』
「おい!ちょ、」

と電話を切ると実弥さんの手が頭に乗っかった。

「近いうちにお前の兄ともしっかり話さねェとな
そうしなきゃ安心できねェだろ」
『ふふっ、めんどくさい兄ですみません
きっと今頃妹と彼女から説教受けてるでしょうね』
「ははっ、そうかい」

一瞬、兄のせいで離れていかないかと不安も過ぎったが、そんな心配も無かったようで
実弥さんは驚く程に動じず前を見据えていた。


家に着くと兄がドアの前に立っており

『お兄ちゃん何してんの』
「待ってたんだよ」
『それだけじゃないね。頭冷やせって言われたんじゃない?』
「......」
『図星か』

そんなやり取りの最中に実弥さんも車から降りて兄に頭を下げると、兄は私と実弥さんを交互に見た。なんとも信じられないような顔だった。

「ま、マジかよ!!デートとかマジなのかよ!?」
『どんだけ認めたくないの?あとちょっと声のトーン下げられないかな』
「突然すみません。妹さんとお付き合いさせて頂くことになりました不死川実弥と申します」

彼がそう挨拶をすると同時に大きな声を出しそうになる兄の口を手で思いっきり塞いだ。

大切な→←星への願いが



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みからん。(プロフ) - 奏海さん» 奏海ちゃんありがとおおお!めちゃくちゃ嬉しいっ! (2021年4月3日 22時) (レス) id: 3c762f9a68 (このIDを非表示/違反報告)
奏海(プロフ) - みかんちゃん!早速読みに来たよ〜!!!めちゃ面白い。。続き楽しみに待ってるね! (2021年4月3日 19時) (レス) id: d291d10447 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Ka:ran | 作成日時:2021年4月3日 15時

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