恋の努力こそ報われたい！【煉獄杏寿郎】 (ページ20)

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想いを告げた。ページ20

ー煉獄sideー

宇髄の鴉に呼び出され、宇髄の屋敷の前に着いた時、
目に入ったのは宇髄に頭を撫でられ、髪が乱れながらも笑っているAの姿だった。

そんな姿を見て、俺の中で黒く、なんとも複雑な気持ちが渦巻いた

ーーAの好きな人は...宇髄？

ーーいやしかし...あの時好きだと言ってくれただろう...

ーー少し意地悪を言ってしまったから乗り換えた...？

色んな理由が頭をぐるぐる掻き回した

宇髄と目が合うと、宇髄は少し寂しそうに笑った
そしてAは宇髄に背中を押され、俺の方へ歩いてきた。

そうか。宇髄はここまで考えて呼び出してくれたんだ。
宇髄の意図を汲み取り、俺は気持ちを落ち着かせようと呼吸を整えた

『れ...煉獄さん...！』
｢...うむ！｣
『あの...ですね、この間の甘味処で言いたかったこと...』

Aはもう一度俺に伝えようとしてくれている。

｢A！｣

少し大きな声で彼女の名を呼ぶと、少し頬を赤く染めたままオレの顔を見上げた

｢俺から言わせてくれ。｣

そこまで言うと、やはり緊張してきてしまい、彼女の顔を直視できなかった。
なんとか彼女の背中に手を回し、彼女を抱きとめて言った

｢好きだ！｣

彼女が鼻を啜る音が聞こえた。

｢A、俺とずっと一緒にいてはくれないだろうか。｣