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｢あちーなー…｣
そんなことを1人呟きながら転がっていた空き缶を蹴り飛ばす。
上手くそこにあったゴミ箱に入れば心の中でガッツポーズ。
そしてため息。
その瞬間に1度静まっていた蝉の鳴き声がまたうるさくなれば小さく舌打ちをしてベンチに座る。
蝉なんかに褒めて貰ってもなんも嬉しくねーわ。
7年前までは隣にアイツがいたんだけどな。
こんな時は
『おおっ、天元ナイス！！』
なんて無邪気に拍手してたんだろうな。
あの時の選択、行動に後悔はない。
…と言ったら嘘になる。けどきっとあれがベストだった。
俺にとっては最も辛い選択。
｢派手にいい恋してたな。俺。｣
結果はどうであれ、これまでで1番愛してたのはアイツだった。
…でもまあまだ言うて27。
世間では若者。まーだまだ先は長いよなー
｢アイツらはどうなってんだろうなー｣
もし別れてたなんてことがあったら許さねぇぞ
もちろん男な。不死川っつったっけ？まあどうでもいい。
そうだとしても俺は寄りを戻そうなんて思わねーけどな。1度決めたことは曲げたくねぇし
その時、蝉の声以外は静かだったこの公園に幼い泣き声が響いた。
すぐそこでちっこいのが泣き、そして駆け寄る男。
｢んな急いだら今みたいに転ぶだろうがァ…｣
｢だってぇ…｣
見たことある顔と聞いたことある声。
マジかよ。
あっちからは隠れて見えねぇだろうがここからは見えるし声もよく聞こえる。
こんなとこで見かけるなんてな。
｢あらあら、転んじゃったの？｣
｢あっ、ままー、あのね、あのね、｣
｢うんうん。
あ、実弥、荷物持つよ、おんぶするんでしょ？｣
｢あーすまねェ。頼むわァ｣
運がいいのか悪いのか
別れなんて心配は要らねぇみたいだな。
あの時ぶりの声、そしてすっかり母の顔になったその女に懐かしさを覚えながら俺はその場を後にした。
さて。俺も踏み出さねぇとな
そう言ってとりあえず昼飯買いにコンビニへ足を運んだ。
｢このお弁当あた…あて…あたっ…あたたま………｣
｢ふっ……派手におもしれーな。頼むわ｣
｢うっ…まだ慣れないもんで…すみません…｣
｢ふーん。そういや見た事ねーな。
新入りか？｣
｢は、はい…｣
何かが始まる。
不思議とそう感じたのは気のせいか。
コンビニを出た後は不思議とかなり足取りが軽かった。
× × ×
｢あ、またいらっしゃったんですね、えぇと、宇髄さん…！｣
｢おー呼び方、天元で頼むわー｣
｢は、はい…！｣
ーENDー
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みからん。(プロフ) - つぼみ☆体調不良ネタは正義さん» ありがとうございます！ (2021年4月21日 2時) (
レス) id: ae01bfe3d2 (このIDを非表示/違反報告)
つぼみ☆体調不良ネタは正義(プロフ) - すてきなはなしだね (2021年4月20日 23時) (レス) id: 20f17d6d24 (このIDを非表示/違反報告)
みからん。(プロフ) - 衣世さん» ありがとうございます！！天元様に謝りながら書いてました…きっとコンビニの子と幸せになって欲しいですね…！！ (2021年4月20日 20時) (レス) id: ae01bfe3d2 (このIDを非表示/違反報告)
みからん。(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉さん読んでくださってありがとうございます…！！天元様もしっかり幸せになって欲しいですね…！ (2021年4月20日 20時) (レス) id: ae01bfe3d2 (このIDを非表示/違反報告)
衣世 - 完結おめでとうございます！実弥と夢主良かったですね(;-;)！天元いい人すぎる！天元とコンビニの子どうなるのかな？気になります♪ (2021年4月20日 19時) (レス) id: 8b5abcedbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ka:ran | 作成日時：2021年4月17日 20時
