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普通の夫婦 ページ36

鬼のいない世界。

命懸けで戦うことはもうない。
鬼に怯えることもない。

「A、街行くぞォ」
『街!?』

デートか。何気に初めて。
忙しかったから。

私はなかなか着る機会の無かった着物に袖を通し、母の形見の羽織りを身につけ
髪も綺麗に纏め、あの時実弥からもらった櫛と簪を髪に飾る
お化粧も、しっかりした。
街を歩くんだ。実弥に似合うような女でいたい。そう思った。

「準備出来たかァ?」
『出来た〜!どう?こんな私初めて見るでしょ?』
「俺の知ってるAじゃねェ...」
『そこは可愛いって言うところだろうが!』
「...いや、すまねェ...言葉が出てこないくらいに綺麗だァ」

...私の想像以上のこと言ってくれたな
うん。反応出来ねぇ。どう反応すればいいんこれ

「あの時の櫛と簪...」
『どうかな』
「想像以上に似合ってらァ...俺には勿体ねェくらいに美人さんだァ」
『...実弥ってそんな言葉言えたんだね』

嬉しすぎて死にそう。

「行くかァ」
『はい!』

自然に手を繋ぎ、会話を楽しみながら街へ向かう。

「よもや!不死川とAか!」
『煉獄だぁ...着物っっ』
「はははっ!Aもいつもと違うな!不死川も着物姿は初めて見た!」
「いつも隊服だったからなァ」

よく見ると煉獄の後ろには弟、千寿郎くんがいる。

『兄弟で散歩?』
「はい!行く場所が思いつかないのでとりあえず散歩へ行こうとなりまして」
『いいねぇいいねぇ』
「2人はどこへ行くんだ?」
「街だァ」
「それはいいな!ではまた会おう!」
『じゃーなー!』

私たちは玄弥も一緒に住むかという話も出たが
玄弥の方から断られた。
「2人には25歳までって寿命があるから、それまで幸せに2人で生きて欲しい」
ということだった。いい弟すぎるぜ

寿命のままだと、実弥のが私より2年早く死ぬ。
その後は玄弥と2人で暮らせと実弥に言われた。
1人で寂しい思いをして欲しくないんだと。

『実弥!お揃いの湯呑み買わない?』
「おう、いいぜェ」
『やったあ!ねえ見て、あの扇子実弥にピッタリじゃない?』
「ははっ、それならあの扇子はAだァ」
『あ、かざぐるま!実弥だぁ』
「Aは雷...あの手拭いの柄だなァ」

とても楽しくてついはしゃいでしまう。
こんなにはしゃいだのっていつぶりだろう

「A、子供みたいだなァ」
『あ、ごめん楽しすぎて...』
「いや、可愛いからそのままでいろォ」

実弥がいつも以上にいい男過ぎて怖い。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:Ka:ran | 作成日時:2021年1月19日 17時

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