鬼ごっこの末掴んだ幸せ【不死川実弥】 (ページ35)

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仲間ページ35

あれは、カナヲちゃん！？

炭治郎に打ち込んだのは薬？人間に戻す薬？

炭治郎の表情、変わった
炭治郎の中の鬼と戦っているのか

『炭治郎！！負けるな！！頑張れ！！』
｢負けるな！！頑張れ！！｣

口々に叫んだ。

｢お兄ちゃん｣
『炭治郎っ！』
｢ごめん...怪我大丈夫か...｣
『戻った...！』

あぁ、よかった...

『本当に、終わったんだね』

涙は堪えた。
何故か泣くなら実弥の前で泣きたいって思った

しのぶちゃんも蜜璃ちゃんも伊黒も時透も、悲鳴嶼さんも
その他にも沢山の隊士達が亡くなった

いくら悲しくても、怖くても、目を逸らしてはいけない

『寝てるなぁ...』

身体中に包帯を巻いて横たわる実弥。
いつもの寝顔よりも穏やかに見えた

そのまま私も意識失ったのかな
ここは蝶屋敷だよね。

｢うまい！うまい！｣
｢静かにしてください！Aさんと冨岡さんは寝ているんです！｣
｢すまない！｣

あー。煉獄元気やなぁ。

横を見ると隣のベッドで実弥がこちらを見ていた。

｢おはよう｣
『おはよう』

あぁ、優しい顔してる。
目が血走ってない

『おわった...んだよね』

窓から差し込む陽の光

『鬼のいない世界になった』

鬼殺隊のみんなが望んだ世界
作れた。叶った

｢A｣
『...実弥、立って平気なの？』
｢平気だァ。｣

実弥は立ち上がって私のベッドに座った。
何を言うわけでもなく私の頭を撫でる
我慢してたのにな。涙が出てくる。

『私っ...なにも...出来なかった...』
｢んなことねェよ｣
『全然...上手く立ち回れなくてっ...』
｢んなことねェ。Aがいなけりゃ玄弥は死んでた｣
『もっと...しっかりしてれば』
｢しっかりしてた。仲間を考えて戦ってただろォ。諦めずに最後まで｣

人前で大泣きした。
柱になって初めての事だった

｢とても立派だった！何も出来てないなんてことはないだろう！｣
｢誰もAは何も出来てないなんて思ってねェ。｣

暖かすぎる。眩しすぎる。

『ありが...とう...！ありがっ...と！』

その後、最後の柱合会議が行われた。

鬼殺隊解散。

鬼のいない生活が幕を開けた

実弥はあと4年の命
私はあと6年の命