求婚鬼ごっこ【柱】 (ページ44)

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あたしは女だページ44

夜寝る時。実弥の隣の布団で寝た。
背中を向けて寝た。けど聞こえてたぞ

｢寝顔はかなり美人な女なんだよなァ｣

なんだよ寝顔"は"ってなんだよ
私はかなり美人な女だろ？あ"？

...まあ額にピキって青筋立てるの我慢して寝た。

そして朝。寝ている実弥叩き起し速攻準備させ無理やり家から連れ出し街へ行った。

『あ、さねみんお金持ってきたよね？』
｢ったりめェだァ｣
『よし、さて食料買うぞ』

ふふふ、野菜の見極めとかそーゆーのも親から教わったんすよ。嫁修行。まじで嫌だったけど

『おじさん！これください！』
｢おィ、そんな沢山...｣
『実弥のためだ。理解しろ』

うん、おじさんにも引いた目で見られたよ！！
うんうん、知らん。

『さー！次行きますよ』
｢まだ買うのかァ！？｣
『今買ったのは野菜。あとは米や魚、麹に調味料や漬け物の為のぬか！！お茶とかも買おう！あとは飾ってあった写真の為の写真立ても買う』
｢写真立てって...｣
『あの写真家族のでしょ？写真立てに入れて綺麗に飾ろうよ』
｢おうよ...ありがとなァ｣

よっしゃー終わったァ！

『っしゃ帰るぞ実弥！』

...ん？え？いなくね？は？
...は？え？あいつどこいった？

『実弥ー！？どこ！？どこ行きやがったあいつ』
｢すまねェ、帰るか｣
『...うん？うん。はい、帰ろ帰ろ』

...どこいってたんこいつ

｢全部持ったるわァ｣
『んえ？』
｢仮にもおめェは女だァ。男が持つもんだろォ｣
『仮にもってなんじゃ！！！私は正真正銘女だこのやろー！！』

優しいのやら優しくないのやらどっちだこの男

『...あ、そういやネズミ捕り片してねぇや』
｢まだ片してねェのかあれ｣
『2個くらい伊黒の屋敷に仕掛けようかな』
｢何の恨みだァ｣
『いやぁ...ストーカーよストーカー。追っかけっこのときよ。育手のせんせーの屋敷から出た時待ち伏せしてた。任務終わりも待ち伏せしてた。あれは意地が悪い』
｢ははっ、あいつ怒らせたらめんどくせェだろ｣
『...その通りだわ。やめとく』

私より実弥のが広く物事を考えられるっぽいわ。
私1人だったら絶対めんどくさい事になってたわ。

『よーし。買ったものは実弥やってねー
ここ私の屋敷じゃないし』
｢おう｣
『写真みていー？』
｢好きにしろォ｣
『幸せそうじゃん。...玄弥くんと小さい頃は仲良かったんね。楽しそうに手繋いでる』
｢...まあなァ...｣

あーこの兄弟、繋ぎ止めてぇな。