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蛇と蜘蛛 ページ8

オロチと土蜘蛛の出会いのお話です。
ボーイズはラブラブいたしません。
シリアスです。
楽しんでいただければ幸いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そこはまるで、地獄のようであった。
家や草木は燃えて炭となり、地は焼かれてしまっている。
そして人々は、恐怖や苦悶の表情で息絶えていた。
あちこちから、不快な臭いがする。
我輩は口と鼻を抑え、一つの家屋へと向かった。
それは、たった一つ、焼かれず残った家だった。
他の家と、僅かにだが距離がある。おそらく、そのおかげで焼かれずに済んだのだろう。
我輩はその家の戸を開けた。
そこに人の気配はない・・・が、弱々しい、妖怪特有の気は感じられた。
「・・・誰だ」
幼い子供のような声だった。しかし、その声は怒りや憎悪に溢れ、低く地を這うようでもあった。
「我輩は土蜘蛛と申す。お主を傷つけることはしない。どうか出てきてはくれまいか。」
そう呼びかけると、それは案外すんなりと出てきてくれた。
「・・・っ!」
吾輩はそれの姿を見た瞬間、思わず目をそらしそうになった。
声を聞いたとき、薄々気付いてはいた。
しかし、心の何処かで、それを否定していたのだ。
・・・声の主は、まだ年端もいかぬ少年だった。
痩せ細った身体。体のあちこちにある傷。そして、己の龍にさえ食われてしまいそうなほど弱った妖気。
それらは全て、彼が今危険な状態にあることを物語っていた。
「・・・お主、名は?」
その子供の姿に耐えられなくなった吾輩は、そんな無意味な質問をしてしまった。
人から成った妖怪は、生前の名を忘れる。
妖怪としての名と、混乱しないためだ。
「・・・わからない」
そして少年は、予想通りの解答をした。
下を向き、唇を噛む。
己の名を思い出せないのが悔しいのだろう。
その姿はあまりに弱々しく、寂しげであった。
「・・・なぁ。お主の名、我輩がつけても良いか?」
気づけば、そんなことを言っていた。
馬鹿な・・・そんな事をして何になる?
そう思いながら、我輩は少年の答えを待った。
やがて少年は、小さく頷く。
「そうか。では・・・『オロチ』なんてどうだ?大蛇と書いて、オロチ。かっこいいだろう?」
そう言って笑ってやると、少年もつられたように笑った。


これが、我輩とオロチの出会い。
そして、一人の少年が『オロチ』となった瞬間でもあった。
ーーーーーーーーーーーー
私は何を書いているのか・・・
書き直し受け付けます!

日ノ神→←ケモミミオロチ(女郎蜘蛛目線) 続き


  • 金 運: ★☆☆☆☆
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設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 妖怪腐ォッチ   
作品ジャンル:恋愛
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咲羅 - ダークネスさん» いえいえ。此方こそ、面白いお話を有難う御座います。 (2018年4月30日 11時) (レス) id: 62b969790e (このIDを非表示/違反報告)
ダークネス(プロフ) - 咲羅さん» キュウビさんの話書きました!酒呑童子さんはまた時間のある時に書こうかなと思っております。リクエスト本当にありがとうございます! (2018年4月29日 13時) (レス) id: 0ae8251604 (このIDを非表示/違反報告)
咲羅 - ダークネスさん» 有難う御座います。では、楽しみにしていますね。 (2018年4月29日 10時) (レス) id: 4f15c0ec6f (このIDを非表示/違反報告)
ダークネス(プロフ) - 咲羅さん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。リクエストありがとうございます。明日の夕方辺りに更新できるように頑張りますので、もうしばらくお待ちください。 (2018年4月28日 20時) (レス) id: 0ae8251604 (このIDを非表示/違反報告)
咲羅 - リクエスト、宜しいでしょうか?キュウビさん、若しくは酒呑童子さんの小説をお願いしたく……… お忙しい中でしょうから、お時間の許す限りで構いません。何卒宜しくお願い致します。 (2018年4月26日 21時) (レス) id: d25df455c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ダークネス | 作成日時:2018年2月11日 10時

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