竜王の恋

邪竜神と毒蠍 ページ18

咲羅様のオリキャラである邪竜神さんと私のオリキャラ毒蠍さんのお話です。邪竜神さんのキャラが壊れていたらすいません・・・
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拙僧は昔から、キラキラしたものが大好きだった。
宝石が好きと言うわけではないが、女人がつけている簪や河原に落ちている石などに強い興味をもつ。
今日も平釜平原にある川で石を拾っていた。
「おぉ、アレは綺麗な石だなぁ！淡い桃色、美しい！！」
裾が濡れるのも気にせず、拙僧はザブザブと水の中に入り、その石を拾う。
空に石を掲げれば、水に濡れた其れはキラキラと輝いて、やはり美しいなと心から思った。
その時だ。パキンっと音を立てて妖気の刃が石を割ったのは。
「あらら、外しちゃったかぁ」
只ならぬ妖気をまとわせながら、それはフワフワと降りてくる。
冷ややかな笑みを浮かべる大柄な男。以前オロチの言っていた邪竜神だろうか。
そいつはゆっくりと水面に降り立つと、そのまま静止する。
その顔はニコニコとしているのに、目だけは笑っていない。
拙僧は未だ手を掲げたまま、ふるふると震える。
「君が毒蠍だよね？オロチとよく一緒に甘味処に行ってる、この前小石なんか渡しやがった・・・」
「・・・」
「オロチは私といるべきなんだよ。君みたいなゴミがしゃしゃり出てきてほしくないんだよね」
「・・・・・・」
「・・・ねぇ、なんか言ったらどうなn『やかましい！！』・・・は？」
拙僧は掲げたいた手を握りしめ、ゆっくりとおろす。
今拙僧は、かつてないほど怒っていた。
「人が・・・人がせっかく探し出した石を・・・いとも簡単に砕きよって・・・！！」
「ん？君は一体何を怒ってるんだい？石を砕いたこと？あんなの、探せばいくらでもあるだろうに」
「ふざけるな！そう簡単に見つかるものではないから怒っているのだ！お主の勝手な恨みから、人の大切な物を壊しよって！そこになおれい！」
拙僧のあまりの剣幕に、邪竜神は戸惑いながらも大人しく正座をする。
そこから拙僧は怒りの念を邪竜神に小一時間語った。
「拙僧はお主の恋路を邪魔する気はない。お主がオロチのことを思っているのであれば、拙僧はオロチから手を引こう。だから！お主も拙僧の趣味を邪魔するでない！いいな！」
「・・・」
「返事は！」
「・・・うん(コクリ」
「よろしい！ではとっととここから消え失せい！」
「はいはい」
邪竜神は気だるげに返事をすると、空へと飛んでいった。

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