検索窓
今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:171,617 hit

3 ページ15

彼はいい匂いのする皿を机に運び、とりあえず座ってと促される。


「これがフレンチトースト。見たことない?」


そういえば。



前に師匠のお使いで都会に行った時に、似たようなものが売っていたな。


『都会に出た時に見ましたよ。確か……パンケェキという名前だったような…。フレンチトォストは、すみません、ちょっと…。』


彼は、なにか確信に変わったような顔をして、一言聞いてくる。



「…よし!君の年の年号は!?」




年号という言葉を聞いて、ドクンと心臓が脈打つ。




あの鬼も年号を聞いてきた。



私は無視して言葉を交わさなかったが。



『大正…です。』


途端、机に思い切り頭をぶつける。


あまりのことに驚きすぎて、声が出ない。



『!?!』




グリムの尻尾が広がり、耳をヘタレさせ、「子分…?」と呟いている。






「〜〜〜っ…!なんっっとなく嫌な予感はしてたんだよ…!!着てる服とか…!!」



ガバッと起き上がり、窓を思いっきり開ける。



それはもう、壊れるのかと言うぐらい。



いや、と言うより



(あ、壊れた。)




壊しに行ったという方が正しいか。




あらあらと思っていると、彼は大きく息を吸い





そして




「んがくえんちょぉぉぉぁぉぉ!!!!!たぁぁぁぁいへんだぁぁぁぁぁあ!!!!!今すぐ来ないと一昨日の夜の事言いますよ。」



最後の方は声が小さくて聞こえなかった。



いきなり背後に最近感じた不快感。



「ハイハイハイハイお呼びでふがぁ!!!」



『………いきなり、人の背後に立つのは失礼って学びませんでした?』



情けない声を上げて膝から崩れる。


それはそうだ。


私が鳩尾目掛けて思い切り回し蹴りを決めたのだから。



彼はぴくぴくと痙攣しながら


「呼ばれたから…ぐはっ、来ただけ…なんですけどぉ…!?」


と嘆いている。




ユウさんは彼を無視しながら、私の大正時代について詳しく説明し始めた。




──────

───



「ふむふむ。つまり、A君と監督生君の住む世界は同じでも、時は違うという事ですか……。」



「そういうことですね……。」


どうやら、彼の方が何十年以上も先の未来人なのだそう。



(…昨日の反応を見るに、鬼の存在は知らなかった。いや、私の時代でも鬼の存在は知られていないが…。)



「まぁ、そうですね、とりあえず君には学校に通ってもらいます。」



『………ん??』

4: ちなみに夢主の顔は平々凡々とした子だよーー!!!→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (160 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
329人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もち - パスワード教えて下さい! (4月30日 16時) (レス) id: c437dd3dfc (このIDを非表示/違反報告)
春雨 - デュース•スピード君って誰だろうなぁ……読ませていただく上でどうしてもキャラクターの名前の誤字は気になってしまい…修正頂くと助かります。図々しいことは承知の上ですが、デュース最推しの身としてはどうしても…👉🏻👈🏻 (1月9日 10時) (レス) @page8 id: 714c56ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
名無し8170号(プロフ) - こちらこそ急かしてしまってすみません!楽しみにしておきます! (2023年1月6日 0時) (レス) id: 2ec25da7f3 (このIDを非表示/違反報告)
ロールキャベツ(プロフ) - 名無し8170号さん» もったいないお言葉ありがとうございます!!!そして、誠に申し訳ないのですが、今現在話の手直し中なので先の作品はまだ公開出来ないのです。。。申し訳ございません。。気長に待ってやってくれると嬉しいです。。。 (2023年1月5日 9時) (レス) id: 78078ab0b8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し8170号(プロフ) - 今さらながら作品読ませていただきました。ストーリーがとても好きで続きがとても気になっているのですがパスワードがかかっていて教えていただくことは可能でしょうか? (2023年1月2日 16時) (レス) @page17 id: 2ec25da7f3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Karaichi88 | 作成日時:2020年5月28日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。