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彼はいい匂いのする皿を机に運び、とりあえず座ってと促される。
「これがフレンチトースト。見たことない?」
そういえば。
前に師匠のお使いで都会に行った時に、似たようなものが売っていたな。
『都会に出た時に見ましたよ。確か……パンケェキという名前だったような…。フレンチトォストは、すみません、ちょっと…。』
彼は、なにか確信に変わったような顔をして、一言聞いてくる。
「…よし!君の年の年号は!?」
年号という言葉を聞いて、ドクンと心臓が脈打つ。
あの鬼も年号を聞いてきた。
私は無視して言葉を交わさなかったが。
『大正…です。』
途端、机に思い切り頭をぶつける。
あまりのことに驚きすぎて、声が出ない。
『!?!』
グリムの尻尾が広がり、耳をヘタレさせ、「子分…?」と呟いている。
「〜〜〜っ…!なんっっとなく嫌な予感はしてたんだよ…!!着てる服とか…!!」
ガバッと起き上がり、窓を思いっきり開ける。
それはもう、壊れるのかと言うぐらい。
いや、と言うより
(あ、壊れた。)
壊しに行ったという方が正しいか。
あらあらと思っていると、彼は大きく息を吸い
そして
「んがくえんちょぉぉぉぁぉぉ!!!!!たぁぁぁぁいへんだぁぁぁぁぁあ!!!!!今すぐ来ないと一昨日の夜の事言いますよ。」
最後の方は声が小さくて聞こえなかった。
いきなり背後に最近感じた不快感。
「ハイハイハイハイお呼びでふがぁ!!!」
『………いきなり、人の背後に立つのは失礼って学びませんでした?』
情けない声を上げて膝から崩れる。
それはそうだ。
私が鳩尾目掛けて思い切り回し蹴りを決めたのだから。
彼はぴくぴくと痙攣しながら
「呼ばれたから…ぐはっ、来ただけ…なんですけどぉ…!?」
と嘆いている。
ユウさんは彼を無視しながら、私の大正時代について詳しく説明し始めた。
──────
───
「ふむふむ。つまり、A君と監督生君の住む世界は同じでも、時は違うという事ですか……。」
「そういうことですね……。」
どうやら、彼の方が何十年以上も先の未来人なのだそう。
(…昨日の反応を見るに、鬼の存在は知らなかった。いや、私の時代でも鬼の存在は知られていないが…。)
「まぁ、そうですね、とりあえず君には学校に通ってもらいます。」
『………ん??』
4: ちなみに夢主の顔は平々凡々とした子だよーー!!!→←2
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もち - パスワード教えて下さい! (4月30日 16時) (レス) id: c437dd3dfc (このIDを非表示/違反報告)
春雨 - デュース•スピード君って誰だろうなぁ……読ませていただく上でどうしてもキャラクターの名前の誤字は気になってしまい…修正頂くと助かります。図々しいことは承知の上ですが、デュース最推しの身としてはどうしても…👉🏻👈🏻 (1月9日 10時) (レス) @page8 id: 714c56ddb1 (このIDを非表示/違反報告)
名無し8170号(プロフ) - こちらこそ急かしてしまってすみません!楽しみにしておきます! (2023年1月6日 0時) (レス) id: 2ec25da7f3 (このIDを非表示/違反報告)
ロールキャベツ(プロフ) - 名無し8170号さん» もったいないお言葉ありがとうございます!!!そして、誠に申し訳ないのですが、今現在話の手直し中なので先の作品はまだ公開出来ないのです。。。申し訳ございません。。気長に待ってやってくれると嬉しいです。。。 (2023年1月5日 9時) (レス) id: 78078ab0b8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し8170号(プロフ) - 今さらながら作品読ませていただきました。ストーリーがとても好きで続きがとても気になっているのですがパスワードがかかっていて教えていただくことは可能でしょうか? (2023年1月2日 16時) (レス) @page17 id: 2ec25da7f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Karaichi88 | 作成日時:2020年5月28日 22時