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27輪*着信音 ページ27

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side:you




「で、それでそれで?! その後はどうなったのっ?!」


卓さんへの想いを自覚してから、1日。

何かあったんでしょ?!と、物凄い勢いで
前のめりになる西崎ちゃんをまぁまぁと
苦笑いで宥めながら、私は卓さんとの一連の
出来事を暴露していた。

……何故こんな事になったかと言いますと。


卓さんの事で頭がいっぱいになっていた私は、
西崎ちゃんに電話を折り返しで
かけ直そうと思っていたのをすっかり忘れて、
そのまま昨日を終えてしまって。

そして今日、電話の折り返し忘れていた事すら
忘れてしまっていた私は、……のこのこと
いつものレンタルCDショップにバイトに来て、
西崎ちゃんに捕まりました。

何があったの?! と本気で心配してくれた
西崎ちゃんを前に、ウソを吐くなんて選択肢を
見い出せる筈もなく……事実を洗いざらい
お話してしまった訳なのです。



「本当に夜は何もなかったの? 大人の男女が夜を共にしたんでしょ?」
「ないって、ないって! 恥ずかしいからそんな事大声で言わないでよっ」



今日の作業はバックヤードでラベル貼り、
という表に出ない仕事ではあるけど、
仮にも仕事中。他のバイト仲間もいるしっ。



「ふぅん、そっかぁ……Aが卓ちゃんと、ねぇ。……へぇ〜」
「な、何よっ」



ふぅん、とからかいを含むような目で
ニヤニヤと私を見る西崎ちゃん。
……あぁもうこれは、完璧茶化しモードっ!



「……で、何? Aは卓ちゃんの事が好き、と?」
「うん…………って、え?! いやいやっ、」



何も考えないでこく、と頷いたけど、
違う違うっ! ……全然、違うくないけど、
そういう事は、言うつもりなかったのにっ。



「今頷いたじゃん!」
「や、ちが……これは間違えて、」
「うそ」



鋭い声で一言、ばっさり切り捨てられて、
……あぁこれはもう、弁解なんてできないんだと
諦めた。だって、ここまで来たら西崎ちゃんは
止められない。



「……好きなんだね」
「……、」



熱くなった顔を半分、右手で隠しながら、
西崎ちゃんの問に、素直に頷いた。

……だって、隠す意味なんてないし、
言ってしまった方が、きっと楽だろうから。



「連絡先は?」
「交換した」
「じゃあ、連絡してみなよっ!」



ノリノリでそう言う西崎ちゃんに、無理だよっと
一言拒むと……RRRRR……と、それはまぁ、
タイミングよく、鳴りました。

……さて、相手は誰でしょう。


あれ?! あれれ?! とキラキラ笑顔の
西崎ちゃんに見詰められながら、私は恐る恐る
スマホの画面を見たのでした。

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設定タグ:中島卓也 , 北海道日本ハムファイターズ , プロ野球   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - こばさん» こばさん初めまして^^* わわわ、ありがとうございますっ(*´ω`*) きゅんきゅんしてもらいたくて書いているので、そう言って頂けると凄く嬉しいです!! 是非これからもよろしくしてやって下さい〜(;;) (2017年7月25日 18時) (レス) id: cd2200b77f (このIDを非表示/違反報告)
こば(プロフ) - 初めましてです!この作品すごい、大好きです(o^^o)めっちゃキュンキュンします(o^^o)これからも応援してます! (2017年7月25日 0時) (レス) id: 7ad089bd9c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ちあさ〜ん( ´ ▽ ` )ノコメントありがとうございます! とっても嬉しいです^^* またこちらからも、ちあさんのお話読みに行かせて頂きますね〜* (2017年6月28日 22時) (レス) id: 62adc32062 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - 雛さん〜!ちあです◎卓さんのお話、ようやく読めました。二人の距離が少しずつ少しずつ縮まっていく様子ににやりとしてます。優しい卓さんが素敵です*更新頑張ってくださいね(*`・・´*) (2017年6月26日 5時) (レス) id: a31e2faf9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雛* | 作成日時:2017年6月18日 17時

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