【HQ】狐は欺くのがお上手なようです 〜2.夏合宿編〜

狐が82匹通りゃんせ ページ39

〜貴方side〜



合宿最終日。

そんで今は烏野と梟谷の試合中。俺らは音駒と森然の試合の審判とかしてる。まぁ、俺たちレギュラーはやってないけど。二手ならぬ四手に分かれて観察中。

俺と菅ちゃんは上で烏野と梟谷の試合を。
狸玖と水原さんは上で音駒と森然の試合を。
瞬さんと忠ちゃんは下で烏野と梟谷の試合を。
山田と練は下で音駒と森然の試合を。

小塚さん？ あの人は掲示やってるよ。

『あ、フェイント』

あの子、フェイントもちゃんとできるんだ。

刑部「あー、フェイントね。ソレ、昨日ミミズクさんと練習してたヤツ。ミミズク曰く必殺技だって」

『木兎さんね。フェイントが必殺技かぁ。納得できるかもね』

へぇ。なかなか面白く言い換えてるじゃん。
ってか、自分が教えた技に驚くって……笑える。



その後も試合は続行。
オレンジくんと影山くんの速攻が決まったときは驚いた。と、同時になんか悔しくもなったな。影山くんも俺と同じトス打てるんだなぁって。俺、独占欲すごいし我儘だから。

『烏野、変わってきたね』

刑部「うん。…もしかしたら、春高来るのは烏野かもね」

『それはありえる。でも、白鳥沢も凄いからなぁ』

あれ、木兎さんさっきから何もしてなくね？

刑部「ミミズクさん、まるでその場にいないかのよう」

『木兎さん、ね。烏野はちょっと警戒してるみたいだけど、梟谷ではマジそれだね』

刑部「ってことは、梟谷は木兎さんがいなくても強豪ってわけか」

『………赤葦、ありゃ何か企んでるな』

刑部「…ありゃ、お前と同じ頭脳戦派かもな」

『…もしかして、烏野が木兎さんに無警戒になったときに』

ズパァァァン

『上げるのかもね』

俺が言い終わる前に、赤葦は木兎さんへトス。
そんで、梟谷の皆様は木兎さんに何か言ってる。

木兎「ヘイヘイヘーイ！」

あ、復活した。

刑部「梟谷も大変だな」

『どこも苦労はしてるってことだよ』

んー、うちで1番苦労してんのは…

『コーチか』

刑部「なにが？」

『うちで1番苦労してるの』

刑部「あー。皆コーチって答えるかも」

『いや、主将は自分って言うかもよ？』

刑部「自意識過剰」

『相変わらずの毒舌なことで』

菅ちゃん、童顔なくせに辛辣で毒舌だからなぁ、一部の人には。

ってあれ………？

九尾里「吉根原集合！」

白秦「え。マジですか」

刑部「もう試合終わったよね？」

『ってことは……』

監督、本気ですか？

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