狐が71匹通りゃんせ ページ28
『ちょい〜っす』
刑部「あ、A」
第1体育館到着!
澤村「吉根山の副主将…」
『アホ毛くんいますか〜?』
山口「え? あ、はい!」
お、驚いてる驚いてる。
『ふふーん。キミ、ジャンフロの練習してんでしょ?』
山口「そうですけど…」
『この俺が教えてあげよう!』
山口「ほ、本当ですか!?」
お、食いついてきた。
『うん。この俺を感動させてくれたお礼に』
山口「か、感動…?」
あんな友情、なかなかできるもんじゃないよ。特に、アホ毛くんみたいな控えめな子が怒鳴ってまで友達を正すなんてさ。
日向「山口ずるい!」
オレンジくん、本当やる気あるなぁ。見てて良い気分になるけど、怖い。結構なスピードで育ってる。
『知ってるかもだけど俺、玉藻藤 Aね』
山口「山口 忠です!」
ツッキー風にグッチーでいこう。
『ほんじゃ、グッチー。まずは打ってみてくれる?』
山口「はい!」
グッチーはジャンフロを打つ。だけどそれはネットに引っかかった。
『…打点低いし回転かかってたよ。そりゃネットに引っかかって当然なんだわ』
山口「っはい…」
『緊張でもしてるの? そんなんだったら試合でも良い結果出ないよ』
山口「…っ」
そう言うと顔をしかめたグッチー…なーるなーる。実際そうだったワケか。
『はずすのが怖い?』
山口「……まぁ」
『そんな気持ちでやっても上達なんてしない。はずしたらはずした時なの。うちの主将なんて毎回はずすのにジャンプサーブだから。安全サーブでもはずすから』
烏野「え!」
そりゃ安全サーブでミスるって聞いたら驚くよね。アレは俺もびびった。
『主将がジャンプサーブで打つのは、なんやかんやで入れる気はあるから。でも、グッチーからはそんな感情が見えない。はずしたくない、入ってほしい……って感じかな』
山口「!」
『そんな感情なんて持つな。入れるんだって気持ちが大事。失敗は誰にでもあるんだから、それをいつまでも恐れてたって何もできやしないよ』
山口「…はいっ!」
おぉ、良い顔してるねぇ。脳裏には、失敗してしまった時の試合がフラッシュバックしてるのかな?
『じゃ、その気持ちでもう一回打ってごらん』
グッチーは打つ。それは1回目と同じ結果だったけど。でも、1回目とは違う。
山口「くそっ…」
表情が。雰囲気が。
『怖いねぇ』ボソッ
こんなにも変わるものなのか。
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緋蝶 - 66話の最後、レシーブを4回以上しています。フォアタッチという反則になります! (2017年11月4日 23時) (レス) id: 14eeb69d42 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - 茜沢さん» 本当に面白くて楽しくて大好きですもん!! ありがとうございます(泣) 私なんて全然ですよ……(白目) (2017年4月29日 18時) (レス) id: 70341cbd6a (このIDを非表示/違反報告)
ミラクルゲスガール - 海さぁぁぁぁぁん!マジで仏様っス! (2017年4月29日 15時) (レス) id: fd426a3898 (このIDを非表示/違反報告)
茜沢(プロフ) - マカロンさん» 更新を待ってくれているというのは嬉しいですね! 書く甲斐があります。イラストの件ですが、断るわけないですよ! マカロン様は字も絵もお上手なんでこちらからお願いしたいほどです。 (2017年4月29日 0時) (レス) id: f29b69fec7 (このIDを非表示/違反報告)
結っきー(プロフ) - いつも、楽しく見させてもらってます!アンケートの事なんですが、番外編作って欲しいなぁと思いました!これからも頑張ってください! (2017年4月28日 7時) (レス) id: cff0ed75e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜沢 | 作成日時:2017年4月4日 20時