【HQ】狐は欺くのがお上手なようです 〜2.夏合宿編〜

狐が70匹通りゃんせ ページ27

見事梟谷に負け、走った俺たち。サブさん超余裕そうな顔だった。あの人、スタミナはハンパないからな。

九尾里「ポジション、元どおりにするわ」

ペナルティーある時の試合にポジションシャッフルはしないでほしい。切実に。

『次は森然か』

あのブロッコリーのところね。

刑部「もう負けたくない」

生石「激しく同感」

山田「負けないでほしい」

『ペナルティーいや』









省略いたしましてただいま盗み聞き中。

山口「最近のツッキーはかっこ悪いよ！」

月島「！」

あのメガネ、ツッキーって呼ばれてんのか←

山口「日向はいつか小さな巨人になるかもしれない。だったらツッキーが日向に勝てばいいじゃないか！ 日向よりすごい選手だって実力で勝負すれば良いじゃないか！ 身長も頭脳もセンスも持ってるくせに、どうしてこっから先はムリって線引いちゃうんだよ？」

月島「…」

おぉ。アホ毛くんも言う子だねぇ。

月島「例えば…凄く頑張って烏野で1番の選手になっとして、その後は？ 万が一にも全国に行くことができたとして、その先は？ 果てしなく上には上がいる。例えそこそこの結果を残しても、絶対に1番になんかになれない！ どこかで負ける！ それを分かってんのに、皆どんな原動力で動いてんだよ？！」

ツッキー、頭が良いからこそそんなこと考えてたんだね。昔、知り合いにそんな人がいたのかな？

山口「そんなもんプライド以外に何がいるんだ？！」

月島「『！』」

アホ毛くん……

月島「まさかこんな日が来るとは…」

山口「え…？」

あ、ツッキー笑った。

月島「お前いつの間にそんなかっこいい奴になったの？」

山口「え！？」

月島「お前かっこいいよ」

山口「つ、ツッキー？ どうしたの？」

月島「でも納得はできない」

山口「え？」

月島「ちょっと聞いてくる」

山口「ツッキー？！」

アホ毛くん、良い友達だなぁ。俺、感動しちゃう。

『ツッキーは第3体育館にでも行ったかな？』ボソッ

アホ毛くんは烏野の皆のところに戻ったっぽい。

『うん、第1体育館にでも行こ』

ツッキーはきっと、クロさんたちがなんかしてくれるだろうし。第1体育館には菅ちゃんいたしね！

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