【HQ】狐は欺くのがお上手なようです 〜2.夏合宿編〜

狐が67匹通りゃんせ ページ24

翌日の練習時間。

九尾里「次は音駒とだ。そこで、ポジションシャッフル、しようか」

なんで笑う監督はおじさまには見えない

白秦「えーっとですね。出るメンバーはいつも通りです。ポジションは、
天津宮くんミドルブロッカー、
水原くんウイングスパイカー、
生石くんセッター、
管太くんウイングスパイカー、
Aくんウイングスパイカー、
林原くんミドルブロッカー、
練くんリベロで」

まじかー。

白秦「ローテは、これで」

ボードを見せてくれる白秦コーチ。

前衛
生 林 刑
後衛
玉 天 水

『了解でーす』

今回ウイングスパイカーか。

生石「セッター…」

『お前、俺以外にトスあげんのヘタクソだもんな』

生石「っるせー、黙れ」

睨んでくる狸玖。怖いねぇ。狸玖、三白眼だし目つき悪いし。

コートに入ると驚いた顔をする音駒に梟谷。審判梟谷ね。

黒尾「あれ？ 君リベロじゃ…」

刑部「俺いまウイングスパイカーなんで」

黒尾「え？」

意味わかんないって顔してる。

『ポジションシャッフルですよ〜。ついでに俺もウイングスパイカーなんで』

夜久「ってことは、8番くんスパイク打てるんだ…」

刑部「まぁ、いちよう」

黒尾「やば、吉根原ハイスペックにもほどがあるだろ」

そして試合開始。こっちからのサーブで、水原さんが打つ。それをリベロが拾って、モヒカンくんにトスする研磨。

林原「ワンタッチ！」

練「狸玖さん！」

練のレシーブの下に入る狸玖。
助走してるのは、リベロ以外の全員。まぁ、シンクロ攻撃だな。
そんな中、狸玖がトスを上げたのは、

刑部「…！」

菅ちゃん。
菅ちゃんには、クロさんがブロックについてる。そんな中、菅ちゃんが打ったのは、ラインぎりぎりのクロス。それは誰もレシーブできなかった。

黒尾「ハイスペックすぎる…」

刑部「久々に打ったなぁ」

『相変わらずのコントロールだね。なんでリベロの菅ちゃんがコントロールよくて、ウイングスパイカーでしかも高校生活4年目の見た目詐欺者なサブさんが悪いんだろ』

小塚「だからお前酷すぎ！ そこまで言うなよ！」

『その見た目で喋らないでください！』

小塚「なんで！？」

サブさん、無駄に声高いんだよ。クロちゃんみたいな声なんだよ。口調全然仏じゃないんだよ。性格全然仏じゃないんだよ。見た目だけなんだよ。なんでデコの真ん中にほくろなんてできちゃったの。





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