表と裏 2

#71 ページ25

「はぁーっ。」


みんなが居なくなったリビングに
俺の溜息が漏れる。



アイツは、俺と違った闇を抱えている

それを微塵も感じさせない


ただの変わったヤツだと思ってた。




親を目の前で殺されて
今まで信頼出来るヤツもいなくてってなれば


闇も抱えるよなぁ…。




俺は対人恐怖症になった事がある。

家族やメンバーに助けられながら

今がある。



一度。
何もかもが嫌になって、出された薬を大量に飲んでしまった事があった。


ジンヒョンしか知らない事実。

だから、きっとヒョンは俺の事が心配になったんだろう。






俺は、信頼出来るメンバー。

いやっ。家族同然のメンバーが居たから

不安も恐怖も乗り越えてこれたんだと思う。




あいつには？



アイツにはリオしか居なかった


リオにも隠してる気持ちはあるんだろうなっ。


アイツの事だから。




いつか。

全部アイツの口から

Aの本当の気持ちを聞ける日が来んのかな…？




いや。

俺をメンバーが救ってくれたように



俺らがAを救ってやんなきゃな…

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