佰漆拾漆頁─ソノ光ノ裏デ─ ページ44
『そうだよね。矢っ張りそうなるよね』
時は戻り、敦達が白鯨から脱出する少し前。
直ぐに空気に溶け込んでしまいそうなほど緩やかな音。
風が強く吹き、彼女の頬を冷たく撫であげる。
細められた目が見つめる先にあるのは高度を下げていく巨大な白い物体。
落下速度が次第に上がっていくことを考えると、あと数十秒で地上へと墜落することだろう。
ふと、白鯨へと向かっていく一つの軍用飛行機が見えた。
彼女は目を見開くがそれも一瞬のこと。
『...仮に海に全身が落ちきったとしてもその衝撃で津波となった海水が街を襲う』
どの道こうなってた、と彼女は続ける。
そこには既に何の色も無い。
目を閉じ、すぅ...と肺いっぱいに息を吸いこみ、ふぅ......とその息を全て吐き出す。
『フルールからの映像で覚悟は出来てる。さて、最後の大仕事だ』
目を開け、緩やかに口角を上げる彼女。
表情は穏やかだったがそれは何処か未練がましいようにも見えた。
──異能力《小さき者へ》──
遠ざかる視界の縁に侵食していく緑を認め、彼女は自然と頬が緩むのを感じた。
頭が今までに体験したことが無いほどに揺れている。
まるで頭蓋骨に直接手を突っ込まれて掻き回されているようだった。
しかし不思議なことにその痛みはぼんやりとしか感じない。
黒とも白とも判らないものに覆い尽くされる間際、彼女は其処に見えるはずのない赤に覗き込まれたような気がした。
「お疲れ様」
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[ウンベラータ]
すこやか ・ 永久の幸せ ・ 夫婦愛
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まんじゅうねこ(プロフ) - 煉華☆さん» ゲームでの名前は其の侭「まんじゅうねこ」です!ありがとうございます! (2018年11月2日 17時) (レス) id: 5748b81071 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - まんじゅうねこさん» 初めまして、こんにちは(*^^*) フレンドは大丈夫ですよ!「4555 8960 3456」←こちらでいけると思うので、ゲームでの名前を教えていただけると助かります。コメントありがとうございました! (2018年11月2日 17時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ(プロフ) - すいません、文マヨのフレンド申請を送っても良いでしょうか……。 (2018年11月2日 16時) (レス) id: 5748b81071 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ありがとうございます!風花楓音で申請しました! (2018年9月30日 10時) (レス) id: cdcff714b1 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - のんさん» こんにちは!大丈夫ですよ(*^^*) コメント欄にIDが書いてあるので、申請して貰えたら嬉しいです。 (2018年9月24日 14時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:煉華 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/renka_kazetani
作成日時:2018年7月14日 17時